F1オーストラリアGP FP1:ハミルトンがトップタイム、トロロッソ・ホンダの新人アルボンはクラッシュスタート

 FIA(国際自動車連盟)でF1におけるレース、技術部門のすべてを統括してきたチャーリ・ホワイティングが、現地到着早々に急死するという大事件に見舞われた開幕戦オーストラリアGP。翌日の金曜フリー走行ではFIAのスタッフが喪章を付けている他、ハースF1マシンのノーズには『我らが友チャーリー』のステッカーがノーズに貼られている。

 この日のメルボルン、アルバートパーク・サーキットは朝のうち雲に覆われていたが、正午のフリー走行1回目の開始時には青空が広がった。2019年シーズン初セッションで最初にコースに向かったのは、アルファロメオのキミ・ライコネンだった。ハースのロマン・グロージャンはバッテリー交換でガレージから出られず。グロージャンをのぞく19台がチェック走行を終えると、コース上はしばらく無人状態になった。

 開始後18分。メルセデスのバルテリ・ボッタスを皮切りに、ルイス・ハミルトン(メルセデス)、さらにセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)らが本格周回に出て行った。

 開始後40分の時点で、ソフトを履いたボッタス、ハミルトンのメルセデス勢がワンツーを独占。ソフトのフェルスタッペン、ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)、ピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)が3、4、5番手で続いた。フェラーリもソフトだが、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が7番手、ベッテルは9番手に留まっている。

 FP1開始から40分後に返却が義務付けられている1セット目のピレリタイヤでの走行を終え、各車が走行を再開してからも、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグはチェック走行1周のみでガレージにこもったきりだ。チームは、『電気系の不具合』と説明。チームメイトの暫定13番手ダニエル・リカルドもこの時点で6周と、ルノーの2台の周回数は多くはない状況。また、バルテリ・ボッタス(メルセデス)もグリーンにリヤタイヤを落としてハーフスピンでオーバーランするシーンが見られた。

 残り24分。アレックス・アルボン(トロロッソ・ホンダ)がターン1で挙動を乱し、クラッシュ。本人は自力でピットまで戻って来たが、4分間の赤旗中断となった。ここでヒュルケンベルグも、ようやくコースインを果たした。

 メルセデス勢もソフトに履き替え、ハミルトンが昨年FP1での自らのトップタイムをコンマ4秒以上しのぐ1分24秒026をマーク。0.038秒差でベッテル、さらにルクレール、フェルスタッペン、ボッタスがコンマ3秒差までの僅差で続いた。注目のピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)はトップから1秒3落ち、チームメイトからも1秒以上遅れて8番手だった。

2019年F1開幕戦オーストラリアGPのFP1でスピンを喫してフロントウイングを破損してしまったトロロッソ・ホンダのアレックス・アルボン

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