ベイ、若手が躍動 楠本特大3ランに山本3安打

 1年間の成長を感じさせる一振りだった。四回2死一、三塁。指1本分、バットを短く握った2年目楠本が高めの148キロの直球を捉え、右翼スタンド中段へ特大3ラン。「昨年はああいったボールにきれいに反応できなかった」と自賛してみせた。

 初回の第1打席も左投手のガルシアから中前打。6試合ぶりに2桁安打をマークした打線の中でも、オープン戦3割6分4厘、6打点の数字はまぶしく映る。

 大学日本代表の元4番もルーキーイヤーの昨季、1軍投手の球に振り負けてファウルになることが多かった。オフに打撃を一から見つめ直し、キャンプでは筒香、宮崎、伊藤光らを質問攻めにした。始動を早めて重心をやや低くするフォームにしたことで「自分の形が少し見えてきた」と手応えを口にする。

 昨季は代打出場が多かったが、左投手を苦にする様子がなく開幕スタメンも現実味を帯びる。1年目から柔らかい打撃を絶賛してきたラミレス監督を「今日もし開幕ならスタメンでもおかしくない」と喜ばせている。

 同じ2年目でプロ初先発マスクをかぶった山本も猛打賞とバットで貢献。リーグ屈指の中軸の脇を固める若い力は確実に育っている。

© 株式会社神奈川新聞社