神奈川県知事選告示、現新の一騎打ち 統一地方選スタート

 第19回統一地方選の先陣を切り、神奈川など11道府県の知事選が21日、告示された。神奈川県知事選には現職と新人の2人が立候補、前回同様に一騎打ちの構図となった。人口減少と少子高齢化の高進で経済力の低下が懸念される今、社会構造や価値観の変化に対応する手腕が問われる選挙だ。届け出を済ませた両陣営は街頭で声を上げ、4月7日の投開票日に向けた17日間の舌戦がスタートした。

 任期満了に伴う県知事選に名乗りを上げたのは届け出順に、いずれも無所属で、3期目を目指す現職の黒岩祐治(64)=自民、国民民主、公明党推薦=、新人の市民団体代表、岸牧子(62)=共産党推薦=の2氏。選挙戦では、黒岩県政継続の是非が最大の争点となる。

 黒岩氏は、「笑いあふれる100歳コミュニティ」の実現を旗印に、健康寿命延伸や経済活性化など主要政策の継続を強調。未病改善、待機児童ゼロ、企業誘致200社、ドローン使用が前提の未来社会などを目指すとし、出陣の際は「超高齢社会を乗り越える神奈川モデルの成果を出していく」などと訴えた。

 岸氏は、福祉と教育の充実による「かながわReBorn(再生)」を合言葉に、黒岩県政を「大企業優先、住民後回しで安倍政権と同じ」と批判。中学校給食実現や小児医療助成対象拡大、憲法9条改正反対などを主張し、街頭では「県民の盾となり、誰もがもっと豊かに暮らせる神奈川にしたい」と呼び掛けた。

 18歳選挙権が導入され、初の神奈川県知事選。前回は過去最低の40.71%だった投票率の行方も注目される。期日前投票は22日から4月6日まで、県内161カ所で行われる。3月20日現在の有権者数は763万9546人(男379万7249人、女384万2297人)。

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