光る思い出、胸には真珠のピン 三浦・養殖体験の卒業生

真珠を胸に巣立った6年生=三浦市立名向小学校

 神奈川県三浦市立名向小学校(同市三崎町諸磯)の6年生約70人が20日、養殖に携わった真珠のネクタイピンを胸に着け、卒業式に臨んだ。

 児童は5年だった一昨年7月、真珠の核をアコヤガイに入れ、6年になった昨年5月、地元の小網代湾で育った真珠を貝から取り出す「浜揚げ」の作業も体験した。

 クラシゲ宝飾(横須賀市大滝町)の倉茂紀夫さんが無償で、ネクタイピンに加工。核入れや浜揚げを指導したNPO法人「小網代パール海育隊」が先月、子どもたちにプレゼントした。

 卒業式で、児童は6年間の学校生活を回顧。養殖にも触れ、「核入れ、浜揚げ。初めての体験に胸が躍った」「世界に一つだけの真珠」と語った。

 式典終了後、倉茂さんは「今の幸せをずっと胸に、楽しい人生を送ってほしい」と子どもたちに呼び掛けた。飯島康介さん(12)は「(真珠には)皆との思い出が詰まっているので、大切に保管したい」と話した。

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