21日夜、長崎県長崎市の長崎港で短時間に潮位の変動を繰り返す「あびき」(副振動)が発生し、長崎市中心部の銅座地区や長崎駅周辺、松が枝地区などで道路が冠水したり、家屋や飲食店が浸水したりするなどの被害が出た。けが人は確認されていない。
長崎地方気象台によるとあびきは午後8時40分ごろ発生。長崎港で最大約105センチの海面の変動差を観測した。
JR九州は浦上駅-長崎駅で約1時間半、列車の運行を見合わせた。2本が運休、14本が最大約1時間40分遅れ、計約1600人に影響が出た。大浦署によると、松が枝町などで数十棟が床上・床下浸水しているとみられる。
銅座地区でスナックを経営する男性(64)は「水かさは20センチほど。カウンターにビール瓶が流れ込んできた。こんな現象は初めてだ」と驚いていた。
