川崎市内11年ぶり新小学校 マンション増加の武蔵小杉

高層マンションが林立する武蔵小杉駅近くに新設された小杉小学校=川崎市中原区

 高層マンションが林立する川崎市中原区の武蔵小杉駅周辺の人口急増を受け、4月に開校する市立小杉小学校が同区小杉町に完成した。竣工(しゅんこう)式と内覧会が23日に開かれ、地元や教育関係者ら約300人が新たな学びやの誕生を喜んだ。

 市内114校目の小学校で、はるひ野小中学校(麻生区)以来11年ぶりの新設小。西丸子小と今井小の学区を分割し、初年度は約370人の児童が通う。

 校舎は、鉄骨・一部鉄筋造りの5階建て(延べ床面積1万1千平方メートル)。普通教室は18あるが、今後の人口増をにらみ、最大で30教室まで増やせるようオープンスペースなどが確保された。

 外壁や内装に木材をふんだんに使用。住宅地の真ん中に立地しているため、砂ぼこりの飛散を防ぐ目的などから、グラウンド(約3千平方メートル)には人工芝が敷き詰められている。

 敷地は、日本医科大が再開発を計画中の同駅北側地区の約1万平方メートル。33年の定期借地で、事業費は約49億円。

 竣工式で福田紀彦市長は「人口減時代に小学校の新設というので、文部科学省も驚いていたと聞く。全国に知られるようになった人気の武蔵小杉ならでは。地域に愛され、広く活用される学校にしていきたい」と話した。

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