相鉄線さがみ野駅(神奈川県海老名市東柏ケ谷)の南口に海老名署のさがみ野駅前交番が完成し、19日に開所式が開かれた。同駅の1日平均乗降人員は約3万7千人を超えており、さまざまな人が行き交うことなどから、30年ほど前から設置に向けた要望が地元には多くあったという。
交番の立地する東柏ケ谷地区は市北部に位置し、周囲を座間、綾瀬、大和の3市に囲まれた地域。駅利用者や住宅密集地域も多い。
このため、海老名市は2007年、地域の防犯拠点として「さがみ野安全安心ステーション」を設置。県警OBを雇い入れ、パトロールや住民の相談に乗るなどしてきた。
この日、近くの自治会館であった式典には関係者40人が出席した。同署の鈴木公人署長が「市民の身近で発生する犯罪を撲滅するために(内外と連携をとりながら)有機的に機能させていく」とあいさつ。内野優市長は「交番の完成を祝いながら、地域の安心安全を皆でつくっていこうという気持ちを一つにしていきたい」と述べた。
同交番は敷地面積約50平方メートル、鉄骨2階建て。同署で6番目の交番で2月15日から運用を開始した。勤務員6人が2人ずつ、24時間3交代制で地域の治安に目を光らせる。4月からは県警OBによる同交番専属の交番相談員も着任するという。
一方、さがみ野安全安心ステーションは新交番の設置に伴って18年5月に閉所され、同6月から海老名駅西口に「えびな安全安心ステーション」としてあらためて運用されている。