出産に向けてヨガ   痛みを解消、情報も入手 マタニティー・ヨガ・クラス

川崎由賀さん 私は8年前に出産した時に、海外での出産の不安やストレスに加えて、腰痛などのトラブルに悩みたくなかったので、自己のメンテナンスに気を付けていました。皆さんには心身共にハッピーな状態で出産に臨んで欲しいと願って教えています。 また、7月1日から28日まで、全米ヨガアライアンス認定の「ヨガ講師資格取得プログラム」も開催します。

グランドセントラル駅近くのスタジオ。ボディー・トーン・ヨガ主催の「マタニティー・ヨガ・クラス」に、出産を控えた大きなおなかの妊婦さんたちが集まった。

「妊娠時の腰痛や頭痛、肩凝りなどの予防と改善を目指します」と話すヨガインストラクターの川崎由賀さんは、クラス開始前に「体調はどうですか?」と、一人一人に調子や問題を聞いていく。「最近おなかが張って」「左側が坐骨神経痛で痛くて」と訴える妊婦さんたちの悩みに合わせ、臨機応変にその日行う内容をカスタマイズする。

医師の許可があれば、妊娠中でも体に負担を掛けることなく安心して行える

クラスは子宮や膀胱(ぼうこう)を支える骨盤底筋を整えるエクササイズ、「ケーゲル運動」からスタートした。正しい呼吸とストレッチで膣の筋肉を鍛えることで、スムーズな出産を促すという。「お産では呼吸のコントロールが大事になるので、予行演習のつもりでやりましょう」と川崎さんが呼び掛ける。

体が十分にほぐれたところで、ヨガのポーズに進んだ。お尻を持ち上げ、足のむくみ取りに効果的な犬のポーズを取る妊婦さんたち。足腰強化の効果がある木のポーズや椅子のポーズと続けていくうちに、呼吸の方法が分かってきたようで、「あー、気持ちいい」と妊婦さんたちの表情が緩んできた。「お産の時にも、痛い時こそ力を抜けば、筋肉の緊張が取れてラクになります」との川崎さんの言葉に、参加者は大きくうなずいていた。

まもなくママになる喜びを共有する仲の良いメンバーたち

マンハッタン在住の松川典子さん(取材時妊娠37週)は、「昨年夏にニューヨークに来たばかりで、友達づくりとダイエットのために参加しています。先に出産した人たちから病院や出産の様子を聞けるので、とても勉強になります。また、先生が毎回体調を見ながら、内容に合わせてくれるのがうれしいです」とほほ笑む。

一人一人にアドバイスをして回る川崎さん

ルーズベルト島在住の小林咲千子さん(同33週)は、知人の紹介で昨年9月から参加。「友達づくりのために参加しました。おなかが大きくなってくるとポーズによっては難しくなってきますが、先生も優しく、アットホームな雰囲気なので心身ともにリラックスできています。クラス後は必ずみんなでランチに行って、出産の情報をもらえるので、とても心強いです」と、この時間をいつも楽しみにしている。

昨年11月から参加の石本育栄(いくえ)さん(同32週)は、「1人目を日本で出産した時は腰痛がひどかったので、今回は出産に向けて体力作りのために参加しています。週1回参加するだけで血流が良くなって、腰痛も楽になりました。先生も出産経験者なので、辛さを分かってくれて、親身に分かりやすく教えてもらっています。先輩ママたちから情報がもらえるのもありがたいです」と話した。

川崎さんは、「出産に向けて、ママが心身共に元気でいることが一番大切です」と強調していた。

Maternity Yoga Class

毎週水曜日午前11時から正午まで、イーストスタジオ(211 E. 43rd St., Suite 1101)で行っている。医師の承諾があれば誰でも参加可。体験クラス10ドル。

【問い合わせ】
rsvp@bodytoneyoga.com
https://bodytoneyoganyc.com/

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