今月の代表戦でコロンビアに敗れ、ボリビアに勝利した日本代表。
これがアジアカップ後の最初の強化試合であったが、一方で次回の試合は6月になるため、事実上、コパ・アメリカへの最後の選考であった。
コパ・アメリカにどのような陣容で臨むのかははっきりしていないが、「平成最後」でもあった代表戦でアピールに成功した選手とは?
鎌田 大地(シント・トロイデン)
「大迫依存の脱却」を叫ばれた今回の代表戦。鎌田はコロンビア戦に途中出場し、ボリビア戦で先発起用された。
結果を残せなかったため、世間での評価はそれほど高くないかもしれない。しかし「やったことがなかった」という1トップ起用、また、組む相手が変わるなか、ポジションを各所に移動しながらしっかり足元に収め、代表の難解なパスワークに十分対応できることを示した。
特異なサッカーともいえる日本代表において、それをこなすことは実は難しい。彼をどの役割で使うべきかは今なお手探りの状況だが、もっと長い時間を試してみたい…率直にそう思わせる内容であった。
橋本 拳人(FC東京)
守田英正の離脱によって緊急招集された橋本はボリビア戦のみの出場となったが、評価を高めた一人であろう。
出場がほぼ決まっていた前日の夜はほとんど眠れなかったというが、試合中はそれを微塵も感じさせず、持ち前の守備能力でボリビアのカウンター攻撃を遮断した。
小林祐希とのコンビはやや重心が後ろにかかり、攻撃や推進力の面で物足りなさもあった。それでも独力で止める・奪うという確固たる武器を示せたことは、コパ・アメリカに向けて大きなアピールとなったといえるだろう。
畠中 槙之輔(横浜F・マリノス)
8試合のJ1出場で日本代表に初招集されボリビア戦でデビューした畠中だが、いきなりコパ・アメリカの出場に近付いたかもしれない。
相手が守備的に戦ったことは割り引いて考える必要がある。ただ、そんな状況下でも集中を切らさず安定した守備、ビルドアップと、超満員となったスタジアムでのデビュー戦とは思えない堂々たるプレーを見せた。
これまで吉田麻也が牽引してきた代表は今や冨安健洋と誰を組ませるのか?という雰囲気が醸成されつつあるが、伸び盛りの23歳は確かにそこへ名乗りを上げたといえるだろう。