【飛行機の迷信④】機内の空気には眠くなる成分が入っている?

飛行機に乗るとやたらに眠くなることはありませんか。

機内では常にゴーっという雑音がかなりの音量で鳴り続けているのに、ぐっすりと眠ってしまうことありませんか。

エコノミーの狭いシートで、窮屈なはずなのにふっと眠りに落ちてしまうことありませんか。

飛行機の中の空気には、眠くなる成分が入っているという噂があるようです。

機内の空気には眠くなる成分が入っているのか?

「CAさんに迷惑をかけるような客がいると面倒だから」という理由で、航空会社が睡眠ガスを混ぜているに違いないと考える人もいるかもしれませんが、ズバリ答えはNOです。

そりゃそうですよね。

キャビンの空気はコックピットの空気と同じ、つまり機内を循環しているので、もし眠くなるガスを発生させたら、パイロットも寝てしまうことになります。

それに断りもせず、人に黙って催眠ガスを嗅がせるなんて人権問題にも発展しそうです。

でもトランプ大統領は考えました!

Newsweekによれば、2001年、9・11のテロが発生した直後、「ハワード・スターン・ショー」というラジオ番組に出演した、まだ大統領になる前のドナルド・トランプ氏は次のように言ったそうです。

「客室で大問題が発生していたら、赤いボタンがあればいい。2、3人のテロリストが行動に出たら、パイロットはその睡眠ガスが発生するボタンを押して、客室ではみんなが眠ってしまえばいいんだ」

そしてパイロットにはガスマスクを用意しておけばいいとのこと。なるほど、そうすれば飛行機を乗っ取られることもなく、安全に航行できそうです。

また、2002年には、ロシアがチェチェンに進攻した時に使用した睡眠ガスによって170人が死亡するという事件もあったとのこと。どうも人が瞬時に眠ってしまって、空港に着いたら都合よく起きられるような、安全で都合のいい催眠ガスはないようです。それに、国際的に禁止されている化学兵器と判断されるとも考えられます。

じゃぁ、なんで眠くなるんでしょう。

どうも、これと言ってはっきりした理由はないようです。乗客全員が眠くなるというわけじゃありません。それでも考えられるのは次の点です。

• シートを伝わってくるエンジンの振動が心地いい

• 身体がシートに向かって引っ張られる力が発生して横になっている状況に近い

• お酒を飲むと、地上よりも酔いやすい。

とりあえず、眠くなるガスは使っていないし、とはいえ飛行機に乗れば眠くなる人もいるというのは事実。この噂話、飛行機に乗った時に隣の席になった乗客との会話には面白いかもしれません。

[Newsweek]

[Factbase]

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