講演会中止理由に虚偽、職員処分 「ミスを何とか」  

南区役所

 横浜市南区が昨年10月の人権啓発講演会を急きょ中止にし、理由とした「講師の体調不良」が事実無根だった問題で、市は28日、上司や講師側らにうその説明を重ねた同区総務課の女性職員(24)を減給6カ月(10分の1)の懲戒処分にした。

 市によると、職員は会場を確保できていないことに事前に気付いたが、上司に報告せず、予定通りの内容で開催を発表。講師側と翌月に日程を変更することで調整した。さらに本来の開催日になって、上司に「講師側から体調不良で講演できないと連絡があった」とうそを重ね、かたや講師側には中止を連絡していた。

 市の聞き取りに対し、職員は「自分のミスが発端なので、自分で何とかしないといけないという思いが強かった」などと説明。市は管理監督責任を問い、総務課長と同課庶務係長も戒告処分にした。

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