DJI、ドローンデータを収集、可視化、分析する「DJI Terra」を発表

DJIは、ドローン空撮データをデジタル3Dモデルや地図に変換し、分析と意思決定を容易に実現する新しいソフトウェアツール「DJI Terra」を本日より発売開始した。DJI Terraは、Windowsパソコンと現行のDJI Phantom 4シリーズのドローン全てと互換性がある。

自動飛行計画とデータ収集DJI Terraは、産業用ドローンパイロットが撮影したいエリアや対象物、作成したい地図や3Dモデルの種類に基づき、使いやすい複数のオプションを使用して、自動飛行を計画するのに役立つ。飛行計画には、以下3種のミッション計画が用意されている。

(以下、プレスリリースより引用)

  • エリア:多角形の飛行エリアを地図上に描くことにより、特定のエリアを素早く簡単に撮影します。DJI Terraは、選択されたエリアを基に効率的な飛行経路オプションを自動的に作成します。
  • ウェイポイント:ウェイポイント、機体の高度/速度/向き/ジンバルピッチ/角度などの調整可能なパラメーターを使用し、エリア内または対象物周辺の動的なカスタム飛行経路を作成します。細心の注意が必要な複雑なミッションでは、3D飛行可視化機能を使用して、既存の3Dモデル上にミッションを設計し、シミュレーションすることが可能です。
  • オブリーク(斜め撮影):同じルートを複数回自動で飛行することにより、豊富なデータセットを収集します。各飛行でカメラの角度を自動調整し、さらに新しい詳細情報を撮影することで、様々な角度からの対象物やアセットの鮮明な3Dモデルが得られます。リアルタイムマッピングと緻密な3Dモデルが得られます。

リアルタイムマッピング機能により、ドローンパイロットはDJI Terraで素早く2Dオルソモザイクマップをドローンファイルとして生成可能。DJI Terraの高速処理機能は、車両事故の再現や建築プロジェクトの進捗状況追跡、橋梁や道路などの大規模な重要インフラの点検調査の実施など、産業用途に用いられる詳細な2Dオルソモザイクと3Dモデル再構築で、鮮明でリアルな描写をあらゆる環境下で実現するとしている。

地図やモデルの作成に加え、直線距離や表面積、体積推定など様々な測定値を提供する使いやすい分析ツールを用意し、ユーザーがデータを分析し、すぐに洞察を生み出すことができるようサポートしている。進行中のプロジェクト全体で、チームのコミュニケーションと報告業務を改善するために、注記ラベルを編集して共有することも可能。現場での詳細な点検調査や事故の再現業務に、DJI Terraの写真検査ツールを使用すると、モデル作成に使用したすべての写真を詳細に検査できるため、重要な要素を特定し、強調表示することができるとしている。

DJIエンタープライズ部門ディレクターSunny Liao氏は次のようにコメントしている。

DJIは産業用ドローンのリーダーとして、企業がドローン技術で業務を変革し、競争優位性を獲得できるよう、導入しやすく使いやすいハードウェアとソフトウェアソリューションの開発を続けています。DJI Terraは、マッピングおよびモデリングのオールインワンソリューションとして、ドローンデータの価値をシンプルかつ効率的に抽出します。事故現場の再現から重要インフラの点検、農業分野でのマッピングや建設現場でのモデリングなど、幅広い分野で意思決定や提案を行うことができます。

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