平成の開幕戦を振り返る ホークスが最高勝率、近鉄は2位と健闘【パ編】

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

ソフトバンクは開幕戦で圧倒的な力を発揮

 プロ野球は3月29日、平成最後の開幕戦を迎える。過去30回のNPBの開幕戦のデータをまとめてみた。まずはパ・リーグ。過去30試合の勝率順に、各球団の開幕戦の戦績を紹介していこう。

1位 勝率.690(20勝9敗1分) 福岡ソフトバンクホークス(ダイエー含む)

 平成元年に福岡のチームとなったホークスは、当初の2年間は開幕戦黒星だったが、3年目の1991年に初白星を挙げてからは連敗がなく、高い勝率を誇っている。特に2008年から2014年は2011年の引き分けを挟んでパ最多の6連勝。開幕勝利は斉藤和巳と和田毅が3勝0敗、攝津正が3勝2敗。

2位 勝率.688(11勝5敗)大阪近鉄バファローズ

 2004年限りでオリックスと合併して消滅した近鉄は、開幕戦にめっぽう強かった。阿波野、野茂、赤堀などの開幕投手が白星を挙げている。高村祐が2勝。2004年、最後の年も白星。勝利投手は岩隈久志だった。

3位 勝率.500(15勝15敗)埼玉西武ライオンズ

 平成2年からリーグ5連覇をするなど平成のパ・リーグでは強豪チームとして知られた西武だが、開幕戦はあまり得意ではなく、2014年までは11勝15敗と負け越していた。ここ4年、4連勝で勝率を5分に。開幕戦では現ロッテの涌井秀章が3勝2敗。続いて渡辺久信と菊池雄星が2勝0敗。松坂大輔は1勝3敗だった。

3位 勝率.500(7勝7敗)東北楽天ゴールデンイーグルス

 2005年からパ・リーグに加盟。記念すべきこの年の開幕戦は、ロッテを3-1で下して初勝利。勝利投手は岩隈久志だった。しかし以後は負けが込み、2015年時点では4勝7敗だったが、ここ3年連勝で勝率5割に。岩隈が3勝2敗、則本昂大が2勝2敗。田中将大は岩隈と時期が重なっていたため開幕投手は2012年の1試合で1敗。

日本ハム、オリックス、ロッテが平成の開幕戦は負け越し

5位 勝率.448(13勝16敗1分) 北海道日本ハムファイターズ

 勝ったり負けたりが続く。平成元年から西崎幸広が7度の開幕投手になったが3勝4敗。2008年からダルビッシュが4年連続で開幕投手も1勝3敗。ここ3年は黒星スタートになっている。

6位 勝率.379(11勝18敗1分) オリックス・バファローズ(ブレーブス、ブルーウェーブ含む)

 オリックスは2011年まで11勝11敗1分と五分の星だったが、2012年から7連敗中。この間1点差負けが4試合、2点差負けが3試合。中継ぎ陣が打ち込まれての敗戦が多い。開幕投手では金子千尋が2勝している。

6位 勝率.379(11勝18敗1分) 千葉ロッテマリーンズ

 最下位タイはロッテ。平成元年、2年とエース村田兆治が連勝。順調なスタートだったが、以後負けが込んだ。2016年に西武から移籍した涌井秀章が連勝したが、ここ2年は連敗。村田と涌井の2勝が最多。

 開幕戦は、143分の1に過ぎないが、この集計からはチームの強さと関連があることがわかる。そういった意味でも開幕戦に注目するのも面白い。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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