長崎県議選告示 62人立候補 7日投開票 7選挙区計9人 無投票当選

 統一地方選の第1ラウンドとなる長崎県議選が29日告示され、全16選挙区(定数計46)に62人が立候補を届け出た。このうち、雲仙市、南島原市(各定数2)、平戸市、壱岐市、西海市、東彼杵郡、南松浦郡(各定数1)の7選挙区で計9人が無投票当選。無投票の数としては過去最多だった前回に並んだ。残る9選挙区では計37議席を巡り、4月7日の投票日に向け9日間の選挙戦がスタートした。
 県議会で3分の2近くを占める自民が勢力を維持・拡大するか、野党分裂を経て初の統一地方選に臨む立憲民主が議席を得るか、国民民主などの政党も地方で党勢を拡大できるか、などが焦点。参院選を今夏に控え、与野党とも足場固めを図る。
 自民県議団は現在、無所属議員も入る最大会派「自民・県民会議」(20人)と、「自民」(13人)に分裂した状態が続く。改選後の主導権争いをにらみながら激戦が繰り広げられそうだ。
 深刻化する人口減少の対策や産業振興策のほか、九州新幹線長崎ルートや石木ダム建設などの大型事業に関し、各候補者がどう訴えるかも注目される。
 62人を党派別に見ると、自民35(現有議席29)、立民2(同0)、国民5(同5)、公明3(同3)、共産3(同1)、社民2(同2)、無所属12(同5)。このうち無投票当選の9人はいずれも自民。新旧別では現職38、元職3、新人21。女性は前回を3人上回る8人で、過去最多だった。
 選挙戦の9選挙区は、対馬市が1議席を4人が争う構図。5人が名乗りを上げた大村市(定数3)も保守票争奪などで混戦模様だ。17人が出馬した長崎市(同14)、11人が争う佐世保市・北松浦郡(同9)も当落ラインをにらんだ戦い。諫早市は定数4を6人で争う。島原市、西彼杵郡(各定数2)は三つどもえの戦い。五島市、松浦市(各定数1)は一騎打ちとなった。各候補は第一声で人口減対策や産業振興策、福祉施策などを訴えた。
 投票率は前回、過去最低の50.89%。県選管は、「インスタグラム」に広告を出したり、11の大学・短大で啓発チラシを配るなどし、若年層を中心に投票を呼び掛ける。

県議選 16選挙区の立候補状況

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