与田剛・中日新監督 開幕前の心境を語る。

中日ドラゴンズ与田剛監督が、東海ラジオの単独インタビューで、監督就任から開幕前までの心境を語った。まず、監督就任に関しては「すごく責任やプレッシャーを感じるが、まずは、本当に感謝しかない」と語った。しかし、監督要請は全く考えてはいなかったことのようだ。そして「自分がプロ野球選手としてスタートした球団に23年ぶりに戻してもらった。本当は現役選手として戻ってきたかったが、どんなかたちでもドラゴンズのユニホームを再び着られたのは喜び」と語った。秋季練習からキャンプと過ごしてきて思うことは「もっともっと準備の時間が欲しかったが、時が来れば始まる。いかに腹をくくれるか」と覚悟を決めたという。ドラゴンズはこれまで6年連続でBクラスに甘んじている。改めて大仕事を引き受けた心境を聞くと「みなさんの心配は十分にわかった上でやっていくわけだから、そこは、見ているほうと、やるほうとの感覚の違いだと思う」と、冷静に分析してみせた。メディアの順位予想についても「見ることはある。気にしないが真摯に受け止めて戦っていく。順位予想によって戦い方を変えるわけではない。できることは、いかにひとつでも上の順位に行くか、トップに行くために何をするか、それしか考えていない」と、ぶれない姿勢を示した。さらに、外からのいろんな意見、見方を「すべて受け入れていく」と答えた。

根尾昴を引き当てた

今年のドラゴンズの大きな話題は、与田新監督の就任と「根尾昴(あきら」選手の入団。去年のドラフト会議で超高校級ルーキーを引き当てたのは与田監督自身だ。与田監督は「これがはじまり。結果が出なければ意味がない。ドラゴンズに入ってよかったと思わせないといけない」と、根尾だけでなく指名した6人全員の飛躍を期待した。新人に限らず全選手の活躍を期待する与田監督は、これまで積極的に選手とのコミュニケーションを取ってきた。それは、選手を知ることに留まらず、自分自身を選手に知ってもらうことも目的だ。その姿勢は、シーズンを通して変わらないだろう。特に、成績不振に陥った時、普段からの意思疎通が生きてくるはずだ。与田監督は「言葉に出していかないと人はわからない。例えば『はい』ということばは、非常に便利であり、礼儀正しく聞こえるが、本当にわかっているかどうか。都合よく逃げることばでもある」という。「『はい』のあとに何が来るか、どういうことばが出るか」というところを見て行きたいそうだ。「教えるのではなく、伝える」。一方通行ではない関係。与田監督のメッセージは明快だ。

今季の目標は「根気」

監督は大変だろうという周囲の気遣いに関しては「野球を愛して30年。毎日ユニホームを着るたびに『ありがたい』。好きなことを仕事に出来ているのだから、ストレスでシンドイなんて言っていたら、監督になりたいという選手は増えない。監督という仕事は、一生に一回できるかどうか。3回もクビになった人間に監督のチャンスが与えられた。すごい成績を残したわけでもなく、引退試合をしてもらったわけでもない選手でも監督になれた。若い人たちの目標にもなれれば」。監督の思いは広がる。与田監督の初シーズン。「球場に来てよかった。見に来てよかったと思ってもらえる戦いを1試合でも多く。全試合勝てるわけでないが、そういう戦いを見せて行きたい」「次の試合が待ち遠しいという感覚を、ファンのみなさんにもってもらえるように」。中日ドラゴンズ与田剛新監督の今季の目標は「根気」、ファンも根気強く見守っていきたい。「ドラヂカラ平成スペシャル」与田監督単独インタビューの後は、ドラゴンズの胴上げ、優勝シーン特集。

ドラヂカラ平成スペシャル

放送局:東海ラジオ

放送日時:2019年3月27日 水曜日 19時00分~20時00分

この番組をラジコで聴く

※放送情報は変更となる場合があります。

© 株式会社radiko