ホットラインとは国際的な緊急時に首脳同士が直接会談するための電話回線のことである。
転じてサッカーではゴールにつながる良い連携を見せる二人の選手を指すことが多い。日本代表でも中島、香川の新旧10番ホットラインに大きな期待がかかるところだ.
そこで今回は今季ヨーロッパで優秀な数字を残しているホットラインを選んでみた。
イルビン・ロサーノ&ルーク・デ・ヨング(PSV)
最近、移籍市場を賑わしているのは主にアヤックスだが、エールディビジで首位を走っているのはPSVだ。
強力な3トップはチーム総得点のうち60ゴールを叩き出しており、破壊力抜群である。フォワードのルーク・デ・ヨングが左右両ウィングからパスを受けて得点につながるパターンが多く、特に右のロサーノはクロスを多く供給している。
ロサーノのアシストからデ・ヨングはリーグ最多となる5ゴールを奪っており、良いコンビネーションを見せている。
ウィサム・ベン・イェデル&パブロ・サラビア(セビージャ)
今季セビージャで好調なのがベン・イェデルとパブロ・サラビアのホットラインだ。
ベン・イェデルはサラビアのアシストで5ゴールを決めており、これはリーガトップタイ。また、二人でアシストし合って決めたゴールは計9つにもなる。デュオの得点ランキングがあるなら彼らはリーガでダントツの1位だ。
ちなみにサラビアはレアル・マドリーのカンテラ出身の26歳。トップチームでの出場機会はなかったが、現在のセビージャでは欠かせない戦力となっている。
フィリプ・コスティッチ&ルカ・ヨヴィッチ(フランクフルト)
今季のフランクフルトの躍進は“セルビアホットライン”抜きでは語れないだろう。代表でもチームメイトであるコスティッチからのヨヴィッチのラインはブンデス最多となる5ゴールをマークしている。
ヨヴィッチが優れたフィニッシャーであることはもちろん、コスティッチのサイドでの泥臭い仕掛けは多くの決定機を生み出しており、対戦相手の脅威となっているのだ。
この二人が代表でも機能すればセルビアにとって大きな強みになることは間違いない。
ライアン・フレイザー&カラム・ウィルソン(ボーンマス)
ボーンマスはプレミア中位だが、息の合ったホットラインを擁しており、攻撃力はかなり高いチームだ。
小柄なチャンスメイカー、フレイザーの正確なキックからウィルソンがプレミア1位の5ゴールを記録、さらには逆にウィルソンのアシストからフレイザーが決めたゴールも4つある。
この二人で実に9ゴールを決めており、今季イングランドで最も熱いデュオを形成している。上記のようにボーンマス公式もYouTubeに動画をアップしている。
ネイマール&エムバペ(PSG)
パリ・サンジェルマンのMCNトリオの中でもとりわけエムバペとネイマールはベストパートナーだ。
個人技が光るチームだが、お互いのアシストで7ゴールを挙げている。世界でもトップクラスのテクニックを持つ二人の共演は小気味よく、ネイマールの怪我からの復帰を望むファンも多いだろう。
ただ気がかりなのはMCNのもう一人だ。カバーニはリーグで17ゴールも挙げているにも関わらず、二人からのアシストはほとんどない。果たしてこれは偶然なのだろうか…。