早春のバスや、急な冷え込みのタフコンディション。不安定な気候や移り気な魚に翻弄されて苦戦することもしばしばあるのではないだろうか? そんな中、中部地方のリザーバーでカバー撃ちを主軸にゲームを組み立て、安定した釣果を残しているとSNSでも話題になっているのがZPI伊藤雄大さん。どうやら3つのリグを駆使してカバーを攻略しているらしい……釣れないときのお助けリグはこれだ!
■アングラー
伊藤雄大(いとう・ゆうだい)
アルカンセロッド&リールを開発する総合メーカー・オフィスZPIのメインプロモーター。
トラキン総合優勝等エリアフィッシングにも精通し、絶対王者の異名を持つプロアングラー。
■ALCANCE(アルカンセ)
伊藤さんが使っているアルカンセロッドは、ジグ&ワームモデルはもちろん、バーサタイルモデルもカバーへの対応力は高い。
テキサス×ヘビダン×リーダーレス! 適材適所で死角なし!!
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今年に入って2月までに50アップ4本、40アップを20本以上釣り、そのほとんどがカバー撃ちで手にした魚です。カバーのバスはエサを食べる目的があってそこに着いている、だからアプローチさえしっかりすれば比較的安定して釣果を得やすいんです。
カバー撃ちといえば真っ先に思い浮かぶのがテキサスリグ。ルアマガ+の前回の記事では真冬に有効なリグとして伊藤さんもあげていた。テキサスでひたすら撃ちまくれば良いのだろうか?
前回はこちら!
ZPI伊藤雄大さんに聞いてみた、真冬のリザーバー攻略3メソッド!【寒中バスを釣り上げろ!】 - ルアマガ+|内外出版社
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テキサスリグはやはりゲームの中心となるリグです。ただし春なるにつれ釣り人も増えてプレッシャーが掛かってくる。すると中にはテキサスの直線的なアクションだけでは食わない魚も出てくるんです。
自分がテキサスだけで撃っていき、同じコースを後追いしてきたアングラーに自分がついさっき撃ったカバーで魚を釣られてしまう経験が何回もありました。
実体験から多くの魚をとりこぼしていた事に気が付いたという。そこから研究を重ね、現在は下記の3つのリグを状況に応じて使い分けているらしい。
① テキサスリグ
もっとも引っかかりにくいリグ。まずはこちらが基本。
② リーダーレスダウンショットリグ
引っかかりにくさと、食わせやすさのバランスがよいリグ。
③ ヘビダン(ヘビーダウンショットリグ)
食わせやすいリグ。ハイプレッシャー環境で使いたい。
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今回紹介するのは、カバー下のボトム(底)を狙うのに適した3つのリグです。カバーの中も表層~ボトムまでレンジを考えて狙うのも重要なのですが、話が長くなり過ぎてしまうので今回はボトム狙いに絞ります。
カバーに強く、引っ掛かりにくい順だと、①>②>③になります。
魚への食わせやすさ順だと真逆で、③>②>①になります。
狙うカバーの濃さによってリグを使い分けるのが大切で、テンポ良く攻められる中で、最も食わせ寄りなリグを選べば手堅く釣れる可能性がグッと高まります。
それではさっそく3つのリグを説明していきましょう。
根がかり最強!【① テキサスリグ】
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テキサスリグは最もスナッグレス性能(引っ掛かりにくさ)に優れたリグで、他のリグでは躊躇してしまうようなヘビーカバーの中にねじ込んでいきます。
風でウッドチップや流木が折り重なるように吹き寄せられたゴミ溜まりや、細かい枝の多い竹ブッシュでは独壇場といえるリグです。しっかりカバーを突き破ってリグを入れられるように、必要に応じて重めのシンカーを使いましょう。
【アクション】
① ボトムまで落とす
② 2秒ポーズ
③ ボトムをトントンと数回アクション
④ 回収
【推奨タックル】
●ロッド:ZPI アルカンセロッド ジグワーム 70Hプロト
●リール:ZPI アルカンセリール XSレフト
●ライン:フロロカーボンライン16〜20lb
テキサスリグのセット例
こんなシーンに有効!
食わせとすり抜けのハイブリッド!【② リーダーレスダウンショットリグ】
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リーダーレスダウンショットリグは、スナッグレス性能と食わせ性能のバランスの良いリグです。シンカー着底後にワームがユラ~ッと倒れ込む瞬間がバイトチャンスなのでポーズを強く意識してアクションを付けましょう。
薄めのウッドチップやシンプルな枝振りの冠水ブッシュはとりあえずこのリグで間違いないです。同じウエイトのシンカーだとテキサスよりも速いフォールになるので、少しシンカーを軽めにするとショートバイトが少なくなります。
【アクション】
① ボトムまで落とす
② 4秒ポーズ
③ ボトムをトントンと数回アクション
④ 4秒ポーズ
⑤ 回収
【推奨タックル】
■リール:ZPI アルカンセロッド バーサタイル72MHプロト
■ロッド:ZPI アルカンセリール XSレフト
■ライン:フロロカーボンライン 14~16lb
こんなシーンに有効!
ライトカバーでは独壇場!!!【③ ヘビダン(ヘビーダウンショットリグ)】
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ヘビダンは食わせ性能に長け、ハイプレッシャー下でもバイトさせやすいリグです。リーダーを短めにすると取り回しが良く、ライトカバーとの相性は抜群です。
土バンクにポツンとある倒木やスタンプ、沈み岩等をネチネチ探りつつ、さらに一段下のブレイクライン(カケアガリ)に着いているバスまで誘えます。
先の2つのリグと違い、ワームとシンカーが離れているので魚の喰い込みが良く、ショートバイトが少ないのもこのリグの利点です。シンカーもカチッとはめるだけなので状況に応じてこまめにウエイトを変えられます。
【アクション】
① 着底
② 4秒ポーズ
③ その場でシェイク
④ トントンと数回アクション
⑤ ズル引きしてブレイクラインに落とし込むその場でシェイク
⑥ 4秒ポーズ
⑦ 回収
※オカッパリではアプローチ方向が沖→岸になるのでブレイク下から誘い上げるイメージです
【推奨タックル】
■ロッド:ZPI アルカンセロッド ジグワーム69MHST
■リール:ZPI アルカンセリール XSレフト
■ライン:フロロカーボンライン 12〜16lb
ヘビダンのセット例
こんなシーンに有効!
陸っぱりなら半分のウエイトでチャレンジ!
引っ掛からずにテンポ良く撃てる範囲内で、極力食わせ重視のリグを選ぶべきと語る伊藤さん。さらに各リグごとのベストな狙いドコロやセッティングを押さえて欲しいとも。
シンカーのウエイトはボートフィッシングでは紹介通り。正確なアプローチがしやすく、シャロー狙いが多くなるオカッパリでは記事のおよそ半分の重さのウエイトがオススメとのことだ。
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紹介したリグを上手く使い分け、丁寧に攻めてあげればもっと多くのバスに出会えるはずです。春爆はすぐそこです。みんなで2019年もバスフィッシングを楽しみましょう!
春めいても、急に釣りをスローダウンしなくてはならない状況も多発するプリスポーン。カバーをとっかかりに、貴重な1尾を確実に獲るのだ!