入社式、趣向あれこれ 新型車両で式・感謝を花で…

JR線との相互直通運転に使われる新型車両の中で行われた相模鉄道の入社式=海老名市、かしわ台車両センター

 新年度初日の1日、神奈川の各企業で行われた入社式。会議室やホールなどに整然と並んだ新人に経営トップが激励の言葉を贈るのが通例だが、相模鉄道(横浜市西区)とサカタのタネ(同市都筑区)は、新入社員に事業への理解を深めてもらおうと、趣向を凝らした式や関連イベントを開催した。

 相模鉄道では、11月30日に相鉄線とJR線の相互直通運転が始まることを記念し、直通線に使われる新型車両「12000系」の車内で入社式が行われた。

 かしわ台車両センター(海老名市)で開かれた入社式で滝沢秀之社長は「労働力人口の減少という鉄道事業の根幹にかかわる課題を抱える今、スピード感を持って仕事に取り組んでほしい」と激励した。

 26人の新入社員は車内放送用のマイクを使い、それぞれの抱負を発表。技術系総合職の社員(24)は「相互直通運転は会社にとって大きな出来事。気を引き締めて頑張りたい」と述べた。

 種苗大手のサカタのタネでは、入社式関連イベントとして、お世話になった人に謝意を込めて贈るフラワーアレンジメント作りを行った。同社主力品種のトルコギキョウなどを生かしたアレンジメント作りに新入社員31人が取り組んだ。

 兵庫県に住む両親に贈るという社員(23)は「どのように生けたら感謝の気持ちが伝わるか、仲間と話し合った」と話し、仕上がりに笑顔を見せた。

 イベント前に開かれた入社式で坂田宏社長は「変化に敏感になり、自己研鑽に励み、常にプロフェッショナル意識を持つこと」と呼び掛けた。

© 株式会社神奈川新聞社