ナショナルズに大打撃 韋駄天・ターナーが指の骨折で離脱

激戦区のナ・リーグ東部地区で覇権奪回を目指すナショナルズに大打撃だ。日本時間4月3日のフィリーズ戦、初回の第1打席にセーフティ・バントを試みたトレイ・ターナーは、内角の速球に対応できず、ボールが右手の人差し指を直撃。指を動かすことができず、検査の結果、骨折が判明した。「1年の最初の試合であろうと最後の試合であろうと、怪我をするのは面白くないことだ」とターナーは落胆した様子。デーブ・マルティネス監督もターナー自身も、戦列復帰時期については言及しなかった。

ターナーは昨季、全162試合に出場して43盗塁をマークし、自身初となる盗塁王のタイトルを獲得。今季も開幕戦で3盗塁、開幕第3戦ではサヨナラ弾を含む2本塁打を記録するなど、試合開始前の時点で打率.385(13打数5安打)、2本塁打、4盗塁、OPS1.352の好成績を残していた。「2番・遊撃」で見事な働きを見せていたターナーの離脱は、ナショナルズにとって攻守両面で大きなダメージとなることは間違いない。

ターナーの負傷退場後、ウィルマー・ディフォーが代打で起用され、そのまま遊撃のポジションに入ったが、今後も基本的にはディフォーがターナーの代役を務めることになると見られている。打撃力に不安は残るものの、少なくとも守備面ではターナーの穴を埋めることができるはずだ。また、マイナーからの内野手の補充として、球団2位かつ全体25位の有望株であるカーター・キーブームではなく、エイドリアン・サンチェスの昇格が有力視されている。

「正遊撃手、特にトレイ(・ターナー)のような才能のある選手をある程度の期間にわたって失うのは、いつだって受け入れ難いことだよ」と正一塁手のライアン・ジマーマンは語る。しかし、ターナーの離脱に落胆した様子を見せつつも、「でも、シーズンの戦いは止まってくれないから俺たちは戦い続けなければならない。トレイの穴を本当の意味で埋めることは誰にもできないけど、ディフォーは素晴らしい遊撃手だから大丈夫だと思うよ」と前を向いた。

大型補強を展開したフィリーズとメッツが好スタートを切るなか、4試合で1勝3敗と不本意なスタートとなったナショナルズ。韋駄天・ターナーの戦列復帰まで、辛抱強く戦い続けることになりそうだ。

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