島鉄車内放送リニューアル 地元高校生が紹介 沿線3市の見どころや歴史… 純朴な雰囲気で観光案内

車内放送を収録する津山さん=島原商業高(島原鉄道提供)

 「島原市は日本100名城に選ばれた島原城がある城下町~水の都とも呼ばれています」-。島原鉄道(長崎県島原市)の車内放送が今月リニューアル。沿線3市の見どころや歴史などを紹介する地元高校生の音声を収録し、純朴な雰囲気で観光案内している。
 高校生による車内放送は2013年、観光PRを目的に九州の鉄道で初めて導入。「温かみがあり聞きやすい」と利用者に好評で、2年ごとに更新している。今回、担当する高校や内容を一部差し替えたリニューアル第3版。これまでに沿線の計7校が携わった。
 車内放送は県立島原商業高(島原市)、県立国見高(雲仙市)、県立諫早高(諫早市)の各放送部が担当。2月中旬に収録され、制作期間は約2週間。走行区間や上下線などに応じた30~62秒の計6種類がある。
 島原と諫早を結ぶ普通、急行の上下計48本(土日祝日は49本)で案内する。島原市は城下町や湧水、名物スイーツ「寒ざらし」などを、雲仙市は日本ロマンチスト協会が“愛の聖地”として認定する同市愛野町の名誉本部「島鉄愛野駅」などを、諫早市は伝統の皿踊りで市民が練り歩く「のんのこ諫早まつり」などを、それぞれ紹介する内容となっている。
 島原市担当の島原商業高からは、今春卒業した津山雫さん(18)が在学中に収録。津山さんは「たくさんの人が聞くので心を込めて原稿を読んだ。島原の良さが伝わったらうれしい」とコメントを寄せた。

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