新生活のなかで必ずといっていいほど悩みの種となるのが人間関係であろう。
もし同僚や同級生らと良好なコミュニケーションを築けなければ余分なストレスを抱えることになり、自分の能力を発揮するのは難しくなる。
今回はそんな新生活を送る人に向け、環境変化の激しいサッカー選手に学ぶ「良好な人間関係の築き方」を見ていこう。
長友 佑都(ガラタサライ)
このテーマで真っ先に思い浮かぶのが長友だろう。
インテル時代にあの“悪童”カッサーノやスナイデル、ハンダノヴィッチといった大物たちに愛され、モラッティ元会長からも讃えられた小さな巨人は、まさに「コミュ力おばけ」を代表する選手だ。
彼は日本人らしい繊細さを持ち合わせながら同時に相手の懐に入り込むのが抜群に上手く、その底抜けの明るさで誰からも愛されている。
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ちなみに自身は「チーム溶け込むときは下ネタから入る」と話しており、同性であれば軽い下ネタできっかけづくりをするのも良さそうだ。
カルロ・ピンソーリョ(ユヴェントス)
ピンソーリョはユヴェントスの下部組織で生まれ育ち、長いレンタルの末2017-18シーズンにクラブへ復帰した29歳のGKだ。
3rdゴールキーパーという出場機会には恵まれない立場にありながらチームメイトから非常に愛されており、昨年は契約延長を勝ち取った。
そんな彼の良いところは、自分ができることを一生懸命にすること、そして、他人の成功を自分のことのように喜ぶことができることだ。
人に愛されるためには人を愛することが必要だと言われる。そのような気持ちがあれば、自然と人間関係は上手くいくのかもしれない。
ソン・フンミン(トッテナム)
イングランドという地、しかもトッテナムという名門で、ファンからもチームメイトからも愛されているソン。あまり評価の高くないアジア人フットボーラーのレッテルを覆した選手と言っても過言ではないだろう。
彼は実力もさることながら、自分の力を発揮するための環境づくり、つまりチームメイトとの良好な関係作りがとても上手だ。それにより素晴らしいパフォーマンスを披露できている。
彼が良い人間関係を築けている要因はハンドシェイクだ。一つのコミュニケーションとして体が触れ合うので、距離が近くなる。
ソンのハンドシェイクはかなりフランクかつ複雑だが、簡単なものでもグッと距離が近くなるはずだ。
ジャンルイージ・ブッフォン(PSG)
今シーズンPSGに移籍したブッフォンは新天地でもキャプテンシーを発揮し、みんなから尊敬の対象として見られている。
しかしだからといって遠い存在というわけではない。一種の子供っぽさのようなものを持っており、些細なことで喜び、自分の意見を主張することも忘れない。
どんな相手に対しても平等に扱い、壁を作らない。彼の親しみやすさのおかげで親子ほど年の離れた若手たちも同じ目線でサッカーに情熱を注ぐことができている。
今年から管理職になられた方は、ブッフォンを参考にしてみてはいかがだろうか。
マリオ・マンジュキッチ(ユヴェントス)
バイエルン、アトレティコというビッグクラブを渡り歩いた後、ユヴェントスという安住の地を見つけたマンジュキッチ。
彼は上述の4人と随分違うキャラクターの持ち主だ。陽気にテンションを上げて振る舞うのが苦手な人は、この32歳を参考にするのがいいかもしれない。
彼は“Mr. no good”と呼ばれており、あまり笑わず常に不満げな表情をする。仏頂面だと近づき難く感じるが、彼はいじることができる仏頂面なのだ。
ここで重要なのは、いじられたらジョークで返すことができるという事。マンジュキッチはパトリス・エヴラによくいじられていたが、ジョークで返して対等な関係を築いていた。