表情豊か 海中生物 壱岐で中村征夫さん写真展

豊かな表情の魚たちの写真を眺める来場者=壱岐市立一支国博物館

 長崎県壱岐市芦辺町の市立一支国博物館で特別企画展「中村征夫(いくお)写真展海中顔面博覧会」が開かれ、海中生物の“表情”を捉えた写真に来場者が見入っている。6月16日まで。

 水中写真家として活躍する中村征夫さん(73)は、写真界で栄誉ある「木村伊兵衛写真賞」「土門拳賞」の受賞歴を持つ。1階の有料展示室には、日本や世界各国の海で撮影した海中生物の顔面写真51点を展示。色鮮やかな魚や甲殻類がカメラに向ける顔は、優しい顔や怒った顔に見え、どこか人間的。3階の無料展示室では「美ら海きらめく」と題し、沖縄県の海で撮影したサンゴやザトウクジラなど39点が並ぶ。

 5日に開かれたオープニングセレモニーで須藤正人館長は「なぜか人間の表情にそっくりな魚たちの写真をお楽しみいただきたい」とあいさつ。訪れた市立盈科小4年、松永愛舞(らぶ)さん(9)は「魚はきれいで、普段見られない顔はかわいかった」と話した。

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