メクル第360号 壱岐の偉人 功績知って 劇団未来座

市民が熱演した舞台「壱岐の島に電燈を」=市立一支国博物館

 壱岐(いき)市民でつくる劇団未来座(げきだんみらいざ)は3月31日、同市芦辺(あしべ)町の市立一支国(いきこく)博物館で定期公演(こうえん)「壱岐の島に電燈(でんとう)を」を開きました。大正時代、自分の財産(ざいさん)を使って壱岐に電灯会社を設立(せつりつ)した長嶋(ながしま)主税( ちから )さんと、長嶋さんをささえた松永安左エ門(まつながやすざえもん)さんの物語です。松永さんは九州電力などの礎(いしずえ)をきずいた大物起業家でした。

 劇団に所属(しょぞく)する小学1年から高校3年までの7人と特別出演の小学1~5年の6人、大人10人が約5カ月間、練習を重ねてきました。公演当日は200人以上が来場。劇団員たちの熱演で無事終わり、観客席から大きな拍手(はくしゅ)が送られていました。

 松永さんの側近、工場作業員、村人の3役を1人でこなした市立勝本中3年、吉田亘輝(よしだこうき)さん(14)は「役になりきるように意識(いしき)して練習してきた。長嶋さんはこの先どうなるか分からない時代に新しいことに取り組み、相当な覚悟(かくご)があったんだろうと感じた。これを機会に地元の偉人(いじん)たちについてもっと知ってもらいたい」と話しました。

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