320年以上の歴史を誇る県指定無形民俗文化財「木場浮立」が7日、佐世保市黒髪町の上木場公園で披露され、勇壮な舞が住民らを魅了した。
1690年、佐賀県西有田から木場地区に伝わったとされる民俗芸能。農民の雨乞いを願って始まったが、豊作祝いや娯楽として代々伝承されてきた。戦後一時途絶えたが1953年、地元有志が木場浮立保存会を結成。毎年4月の第1日曜に披露している。
はじめに大名行列を表し、3歳から83歳までの約60人が公園内を周回。桜の花びらが舞い散る中、雨乞いや雨が降った喜びを表現しながら、笛や太鼓の囃子(はやし)に合わせて舞った。木の皮で作られた獅子は、ユーモラスで愛嬌(あいきょう)ある動きを見せ、会場を盛り上げた。
初めて舞を披露した市立黒髪小6年、川口真依さん(11)は「練習と違い衣装が重かったので、舞うのが難しかった。参加できてうれしい」と笑顔。川口文雄会長は「少子高齢化の中、子どもたちが一生懸命練習してくれるのは心強い。いつまでも残していってほしい」と話した。
伝統の「木場浮立」厳かに ユニークな獅子の舞も
- Published
- 2019/04/08 00:00 (JST)
- Updated
- 2019/04/08 16:43 (JST)
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