長崎県議選終え 政党責任者に聞く

 7日投開票の県議選は自民が積極擁立しながら議席を減らし、候補を絞った野党側は堅調に議席を獲得した。一夜明け、各政党の幹部らに手応えや反省、今後の展望などを聞いた。
 前回選挙より6人多い35人の公認候補を擁立した自民。単独過半数は維持したが、改選前より1議席少ない28議席にとどまった。党県連の中島廣義幹事長は「候補を立てすぎて保守票がばらけ、野党を有利にしてしまった」と肩を落とした。党県議で今回の結果を総括した上で、今夏の参院選は「一致団結して臨む」と意気込んだ。
 対して手堅く戦ったのが初めての統一地方選だった立憲民主と国民民主。公認候補2人を立て、県議会で初の1議席を得た立民県連の松永隆志幹事長は「候補者や党への期待で一定風が吹いたのではないか。議会に立憲の旗を掲げられる」と喜んだ。
 国民は5人擁立し全員当選。党県連の渡辺敏勝幹事長は諫早市、西彼杵郡両選挙区での議席奪還を成果に上げた。参院選の野党共闘について「党本部が決定することだが、非自民を結集しないと戦いにならない」と語った。
 公明は目標に掲げた現有3議席を維持。党県本部の川崎祥司幹事長は「人口減少をはじめとした長崎の課題に対する自分たちの考えが有権者に伝わった」と手応えを口にし、「有権者の声を県政に反映していきたい」と力を込めた。
 現有2議席を守った社民県連の坂本浩幹事長は「厳しい戦いだったが議席を守れてよかった」とほっとした様子。共産は3人を擁立し1議席にとどまった。党県委員会の山下満昭委員長は「議席増につながらなかった点は今後の糧にしたい」とする一方、「自民党の勢いに陰りが見えた」と指摘。参院選での野党勢力躍進に期待した。

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