季節外れの雪景色 青根10センチ、箱根大観山9センチ

積雪のため大涌谷園地の手前では、監視員が入場者に注意を呼び掛けた=10日午後0時半ごろ、箱根町仙石原

 強い寒気と低気圧の影響で県内は10日、厳しい冷え込みとなり、県内の山間部では季節外れの雪景色が広がり、平地でも冷たい雨が降り続いた。

 箱根町内では標高の高い大涌谷を中心に積雪。箱根ロープウェイが運休し、タクシーで足を延ばした女性グループは「4月に雪が降るとは。蒸気の上がる様子や富士山が見られなかったのは残念」としながらも、観光客のまばらな大涌谷の雪化粧した姿を楽しんだ。

 県西土木事務所小田原土木センターの観測では、箱根町内の大観山で9センチの積雪を記録。芦之湯で2センチ、仙石原では3センチだった。

 相模原市緑区青根地区も雪景色に包まれた。市立青根小学校・中学校や周囲の民家は雪に覆われ、集落の山側では10センチ程度積もった所もある。

 青根振興協議会の天野眞一理事長(71)によると、午前5時ごろから雨が雪に変わり、その後も降り続いた。「これまでも4月に雪が積もったことはあるが、これほどの積雪は初めてかもしれない」と驚いた様子だった。

 横浜地方気象台によると、横浜では降雪は確認されなかったが、時間を追うごとに気温が下がり、午後5時前に3度台に低下。冬の装いで足早に歩く人が目立った。

© 株式会社神奈川新聞社