諫干調整池の水質保全目標 2025年度までに達成へ 長崎県第3期計画

 長崎県は、国営諫早湾干拓事業で造成された調整池の水辺環境保全と創造のための第3期行動計画(素案)を策定した。池に堆積した泥除去など16項目の施策を通し、1997年4月の湾閉め切り以降、未達成状態が続く化学的酸素要求量(COD)などの水質保全目標を2025年度までに達成することを定めた。
 行動計画は第1期(04~07年度)、第2期(08~18年度)に基づき、国や県、周辺自治体などが取り組む施策を明記。第2期は当初、12年度までだったが、10年の開門命令確定判決を受け、暫定的に延長した。
 第3期行動計画は17年度から、国や県、諫早、雲仙両市などでつくる推進会議で検討。期間は19~25年度までの7カ年。肥料や農薬使用量の低減と堆肥の適正管理、中央遊水池の泥上げなどの4項目を第2期行動計画に追加した。COD(1リットル当たり5ミリグラム以下)、全窒素(同1ミリグラム以下)、全リン(同0.1ミリグラム以下)の水質保全目標は同じ。
 このほか、干陸地や本明川下流域におけるスポーツ・レクリエーションの拠点づくり、環境教育・研究施設の整備も盛り込んだ。県地域環境課は、第3期行動計画へのパブリックコメントを募集(電子申請、郵便、ファクス)。素案は県のホームページ(HP)や県庁県政情報コーナー、長崎を除く各振興局の行政資料コーナー、各県立保健所で閲覧できる。26日午後5時必着。

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