遊びから「プログラミングの楽しさ」を理解してもらうためのイベント「遊んで学んで」が、本拠地福島県会津若松の「デジタル未来アート展」内で開催。そこにはプロジェクターで投影された「あかべこ」や「小法師」にボールをぶつけて遊ぶ子どもたちの姿がありました。子どもたちをその気にさせるコンテンツにはどんな工夫があったのでしょうか。
子どもがムキになる学びコンテンツが盛りだくさん
会津若松の会津若松市生涯学習総合センターで開催された「 」には、たくさんのコンテンツがありましたが、ここでは「遊んで学んでin会津若松」のコンテンツに絞って見てみます。
「デジタル未来アート展」は、『遊び場<Playground>』と『学び場<Workshops>』という大きく2つのエリアがありました。まずは『遊び場<Playground>』という、小さい子どもたちを対象にした、外光を遮断した暗いエリアのコンテンツから紹介します。
バブルシュート!~デジタルボールパーティー~
このコンテンツは、白く広い壁にプロジェクターで投影された回転するオブジェクトに向けて、ボールをぶつけてオブジェクトを破壊していくインタラクティブ・コンテンツです。
2018年夏の「遊んで学んで」では、 として、算数やアルファベットの問題にチャレンジするコンテンツを作りましたが、それと同じ仕組みを利用しています。 今回は、小さな子どもを対象にして、ボールをぶつけることで外装が少しずつ破壊され、内包物が露出してくる(硬い表現ですみません)ものにしました。会津若松なので、あかべこや小法師などにボールをぶつける仕様になっています。
子どもたちは、そこまでムキになるか?というくらい、ムキになって壁にボールを投げていました。 室内のアトラクションで、ここまで体を使って遊べるなんて凄いと可能性を感じます。 『タッチで遊ぼう』と同様、算数もアルファベットの問題を出すことも可能です。
漢字遊戯(ゆうぎ)~漢字の花火で夜空を照らせ!!~
こちらも大きなスクリーンを使ったコンテンツで、手元にいろいろと用意されたものを使う、インタラクティブ・コンテンツです。 タブレットに出題される漢字の問題に対する答えを、用意されたたくさんの漢字カードの中から漢字を1個選んで、リーダーにかざします。漢字カードにはNFCタグが内蔵されており、正解すると選んだ正解の漢字が目の前のスクリーンに打ち上げ花火となって打ち上がります。
難易度を選んでチャレンジできるので、ついつい夢中に、ムキになってしまうコンテンツ。 NFCタグは書き込みや読み取りが簡単で、本体のほうも、子ども向けの利用するのも安全性や強度など問題なく、教育分野での適用に可能性を感じました。
『遊び場<Playground>』には他にも、
や もありました。 『ドローイング・アクアリウム』は2018年夏の『遊んで学んで』にも登場したコンテンツであり、子どもが塗り絵した海の生物が、スクリーンの海の中を泳ぎまわるコンテンツ。 今回の展示エリアが小さい子どもたち対象だったので、“micro:bitでプログラミングする潜水艦”は用意しませんでした。
安定した飛行を。ドローン・サーカス・プログラミング
プログラミングなどは、「学び場<Workshops>」エリアで実施しており、昨年夏にも提供していた「ドローン・サーカス・プログラミング」を提供していました。 2018年夏の『遊んで学んで』から飛行制御精度を上げたカリキュラムにバージョンアップしたものにです。 使用するドローンを『Tello』から『Tello Edu』に変更したことで、指定した通りの飛行ができる確率が格段に向上しました。 ワークショップを一度体験した子どもが、再び戻ってきてさらに難しい課題にチャレンジすることもあり、ドローンは子どもたちをムキにさせるコンテンツだと感じました。
Scrachのコンテスト作品体験もコンテンツとして登場
「学び場<Workshops>」エリアでは、LEGO MINDSTORMS EV3やScrachの体験など、その他の多くのコンテンツが提供されていました。
私がもっとも注目したのは、『プログラミングコンテストinあいづ』です。小学生を対象に、Scrachでプログラミングした作品が対象のコンテスト。 2月に締め切られ、応募作品を実際に会場で体験できるのです。 今回は数件しか体験できませんでしたが、近い将来にはこの「デジタル未来アート展」は、子どもたちの作品だけで構成されるようになるかもしれません。
【デジタル未来アート展 Playfull Learning-楽しみながら学ぼう-】
2019年3月16日〜26日まで、会津若松の会津若松市生涯学習総合センター【愛称:會津稽古堂】にて開催。