相模原殺傷、初公判は来年1月初旬 本年度内に判決見込み

 相模原市緑区の県立障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者19人が殺害され、職員2人を含む26人が重軽傷を負った事件で、殺人などの罪に問われた元施設職員植松聖被告(29)の裁判員裁判を20年1月に始める方向で、横浜地裁と検察側、弁護側が最終調整していることが13日、分かった。本年度中に判決が言い渡される見込み。

 横浜地検が同日、入所者が仮移転している同園芹が谷園舎(横浜市港南区)で被害者家族に対し、公判日程の見通しを説明した。

 出席者によると、検察側は来年1月初旬に初公判を開き、遅くとも3月末までに判決を言い渡すスケジュールで調整が進んでいることを明らかにした。被害者参加制度や意見陳述の概要、傍聴席の手配といった公判での手続きに関する説明もあり、複数の家族が同制度の利用や意見陳述への参加の意思を伝えたという。

 被害者家族の一人は被害者参加制度を利用する考えを示した上で、「被告の障害者への差別的な主張が間違っていることを本人に直接伝えたい」と話した。

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