選挙の候補者、スマホでお助け 横須賀、学生ら仕組み作り

スマホの地図アプリを使ってポスター掲示場を見つけた高校生ら =横須賀市内 

 県内の大学生や高校生らが、横須賀市内に設けられた選挙ポスターの掲示場630カ所の位置を、スマートフォンの地図アプリに表示するサービスを提供している。紙の地図で探し、ポスターを貼っていた候補者や支援者の負担を減らすことで、選挙に出馬するハードルを少しでも下げるのが狙いだ。

 NPO法人が運営する議員インターンシッププログラムに参加し、横須賀市議の事務所に派遣された大学生と高校生4人が仕組みをつくった。

 サービスでは、市選挙管理委員会が統一地方選を控えた3月、市のホームページで公開した掲示場の位置情報を活用。地図アプリ「グーグルマップ」に、掲示場630カ所の緯度と経度のデータを反映させた。衛星利用測位システム(GPS)で現在地から目的の掲示場までの経路が分かるのが特徴だ。

 ウェブサイト「選挙ポスターOpenData化作戦@横須賀」も新たに開設し、使い方を紹介している。デザインは高校3年の牧田怜久さん(17)=横須賀市=と、田中さくらさん(17)=横浜市=が担当した。画像を多く使うなど分かりやすさを心掛けたといい、「海のイメージがある横須賀らしく、青を基調にし、京急線の車両の写真も入れた」と説明する。

 選挙時、市が候補者に掲示場の位置を記した地図を配布。候補者や支援者はそれを頼りに、手分けしてポスターを貼って回るのが慣例だ。ポスターは市選管が貼っていると思っていた2人は「これだけスマホが一般的なのに、まさか紙の地図を使っていたとは」と驚く。

 7日投開票日の県議選で、横須賀市選挙区の候補者が早速利用し、好評だったという。2人は「選挙に出馬したことがない候補に活用してもらい、若い世代が選挙や政治に興味を持つきっかけになれば」と期待している。

 使い方の詳細は、選挙ポスターOpenData化作戦@横須賀(http://yokosukaposter.info/)で。

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