鯛ラバの鉛とタングステンの違いって?それぞれの素材の特徴を解説! 鯛ラバは落として巻くだけで簡単にマダイが狙える釣り。その鯛ラバのヘッド素材には鉛とタングステンの2種類があります。一体この2種類にはどんな違いがあるのでしょうか?本記事では鉛とタングステンそれぞれのメリットやデメリット、おすすめ製品をご紹介します。

釣果を左右する「鯛ラバのヘッド」

マダイを簡単に狙えることで人気の鯛ラバ。鯛ラバはヘッドとスカート、フックのみの非常にシンプルな作りなのが特徴です。その中で性能を大きく左右するのは「ヘッド」の部分でしょう。

鯛ラバで使われるヘッドには鉛素材とタングステン素材のものがあります。今回は鯛ラバのヘッド素材について、それぞれのメリットやデメリット、おすすめ製品をご紹介します。

鉛素材鯛ラバヘッドのメリット・デメリット

鯛ラバのヘッド素材に最も多く使われている鉛。鉛素材は鯛ラバだけでなく、多くの釣具で使用されています。鉛素材にはどのようなメリットやデメリットがあるのか、以下で詳しく見ていきましょう。

メリット

▼価格が安い

鉛のメリットとしてよく挙げられるのが価格の安さ。鉛は溶ける温度が低く、かつ金属の中では柔らかい特徴があります。

そのため加工しやすく、製造を安価に抑えることが可能となっています。ヘッドカラーを多く揃えたり、根掛かりしたりすることが多い鯛ラバでは嬉しいメリットと言えます。

▼巻き抵抗が大きい

鉛はヘッドの体積が大きなため、巻き抵抗が大きなこともメリット。巻き抵抗を感じ取りにくいと初心者の方は何をやっているのか分かりにくく、集中力の維持に影響が出てきます。

また抵抗の大きさゆえにゆっくり巻けたり、ヘッドがアクションするタイプの鯛ラバであれば大きく強いアピールが可能にもなります。

デメリット

▼沈みが遅い

ヘッド体積が大きくなる鉛は、巻き抵抗が大きなメリットの反面で沈みが遅いデメリットがあります。

そのため潮流が速いエリアや深場狙いの時にはちょっと使いにくいことも。またマダイの活性が高く、先に底に着いた人からヒットするような場合では釣果に差が出てしまうことがあります。

▼感度が悪い

鉛のデメリットとして感度が悪いことも挙げられます。感度が悪いと底に着いたことが分かりにくく、気付いたら根掛かりしてしまっていたなんてことも。

また底に着いたことが分からずそのままになっていると、フォール中に追ってきたマダイが離れていってしまい、気付かないうちにヒットチャンスを逃していることもあります。

タングステン素材鯛ラバヘッドのメリット・デメリット

現在ではヘッド素材にタングステンを使用した鯛ラバも多くなり、一般的にも広く使われるようになっています。

タングステン素材は鉛素材と対となる特徴を持っています。詳しいメリットやデメリットを以下で確認していきましょう。

メリット

▼感度が良い

タングステンは底取りの感度が良いメリットがあります。その理由はダイヤモンドに次ぐ硬さがあるためです。

硬さを表すモース硬度では、ダイヤモンドが10に対して、タングステンは9と、非常に硬いことが分かります。底取りが重要となる鯛ラバで感度の高さは大きなメリットです。

▼沈みが速い

タングステンは鉛と比べると約1.7倍重い特徴があります。それゆえに同じ重さであればヘッド体積が小さくなり、その分沈みが速いメリットがあります。

潮流が速いエリアや深場狙い、また活性が高い状況においては、タングステンの沈みの速さが釣果の差となって表れることも珍しくありません。

▼シルエットが小さい

タングステンは比重が高いため、同じ重さの鉛と比べるとヘッドのシルエットが小さくなります。

マダイが小さなベイトを捕食している時には、シルエットの差でタングステンにアタリが集中することもあります。

デメリット

▼価格が高い

タングステンのデメリットが価格の高さ。ヘッド一つで2,000円から3,000円が相場となっているため、数を多く揃える際の費用が鉛に比べて数倍に跳ね上がります。

無くしてしまった時の心理的なダメージや出費は、鉛とは比べ物になりません。

▼巻き抵抗が小さい

タングステンはヘッド体積が小さなため、その分巻き抵抗は少ないです。巻き抵抗の少なさは、巻きスピードが釣果を左右することが多い鯛ラバではデメリットとなってしまいがち。

カウンター付きのベイトリールで巻きスピードを確認するなどの対策が必要となるでしょう。

おすすめの鯛ラバヘッド

ここではおすすめの鯛ラバヘッドを、鉛・タングステンそれぞれに3種類ずつご紹介します。

素材ごとのメリットやデメリットを踏まえつつ、各メーカーが工夫を凝らしている製品の中から、ご自身が気に入ったものを使ってみてください。

鉛素材の鯛ラバヘッド

▼シマノ 炎月 タイガーバクバク ヘッド

炎月 タイガーバクバク ヘッドは、サイドがフラットになっている鉛製ヘッド。

巻くと左右に揺れる動きと、動きに伴うフラッシングでマダイにアピールすることが出来ます。活性が高い状況や濁りが入った時など、強いアピールで攻めていきたい時におすすめです。

▼マルシン漁具 GSKスライド 交換用 鯛鉛

価格の安さと豊富なカラーラインナップが魅力の製品。費用を抑えながらヘッドの重さやカラー違いをたくさん揃える事が可能です。

また紫外線を可視光線へと変換する「ケイムラ」にどぶ漬けしてあり、暗い海中や濁りの中であっても強いアピール力が期待出来る製品となっています。

▼タカミヤ REALMETHOD 遊動式鯛ラバ鉛

無垢でシンプルな形状のREALMETHOD 遊動式鯛ラバ鉛は、自分でヘッドに色づけを施したい方におすすめの製品。

無垢な鉛でカラーリングしやすく、側面はシールが張りやすい表面処理が行われているため自作に最適です。特殊加工パイプで糸滑りも抜群の鉛ヘッドとなっています。

タングステン素材の鯛ラバヘッド

▼ジャッカル TGビンビン玉スライドヘッド

ジャッカルのTGビンビン玉スライドヘッドは、タングステンの特性を生かしたヘッド形状が特徴。

タングステンのメリットである底取り感度の良さや沈みの速さを存分に感じられる製品です。

▼ハヤブサ 無双真鯛フリースライド TGヘッド

低重心のヘッド形状で安定したフォール姿勢を保ってくれる製品。

ラインとフックが絡んでしまうトラブルが少ないため、潮流が速い時に使いやすいです。ヘッドサイドに取り付けられたアイは、マダイに対するアピール力を高めてくれます。

▼ダイワ 紅牙 ベイラバーフリーTG タイドブレイカーH

オリジナルの菱形ヘッドを採用したベイラバーフリーTG タイドブレイカーHは、乱流によってスカートを動かす発想の製品。

順付けであればヘッドは安定したスイム姿勢でスカートは激しい動き、逆付けであればヘッドは横に動くダートアクションでスカートは細かくアクションといった使い分けが可能となっています。

2種類のヘッド素材を使いこなせ!

鉛素材とタングステン素材それぞれのメリットやデメリットが分かれば、状況に応じた使い分けが可能となり、多くのマダイを手にすることが出来ます。

ご紹介した内容を踏まえながらヘッド素材を使いこなして、釣果アップを狙ってみてください。

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