【宇野昌磨選手&田中刑事選手のコメントをたっぷり!】世界国別対抗戦2019でチームジャパンが銀メダル!

【宇野昌磨選手&田中刑事選手のコメントをたっぷり!】世界国別対抗戦2019でチームジャパンが銀メダル!

世界ランキング上位6カ国が競い合う、世界国別対抗戦2019が4月11~14日にマリンメッセ福岡で開催。全員で力を合わせて戦い抜いたチームジャパンは、銀メダルに輝きました!

女子シングルは紀平梨花選手と坂本花織選手が出場。紀平選手はショートで全てのジャンプを成功させ、83.97点で世界最高得点を更新!

坂本選手はショート、フリーともに自己ベストを更新する会心の演技でポイント獲得に大きく貢献しました!

また、ペアの三浦璃来選手&市橋翔哉選手は、シニアの世界トップ選手たちと堂々と渡り合い、「力の差を感じたが、たくさん収穫もあった」と来シーズンへ向け手応えを感じた様子。そして、アイスダンスの小松原美里選手&ティム・コレト選手はフリーダンスで自己ベストを更新し、「(来シーズンへ向け)いい一歩が踏み出せた」と笑顔で語りました。

男子シングルの田中刑事選手は、フリーで今季構成に入れていなかった4回転トウループを決め、自己ベストを更新。体を大きく使ったステップや力強いスケーティングなど、フィニッシュと同時に膝に手をつくほどの全身全霊の演技で、会場を沸かせました。

そして、世界選手権2019での悔しい経験から、今大会を「スタート!」と位置付けた宇野昌磨選手は、その言葉を証明するかのようにフリーの構成を大きく変更。4回転フリップ2本にトリプルアクセル-4回転トウループのコンビネーションなど“挑戦のプログラム”に真っ向から挑み、進化の萌芽を見せました。

フリー後に行われた囲み取材の模様を紹介します。

■田中刑事選手

── 今シーズン、一番のコレオでしたね。

田中「声援を力に変えて滑れたのかな、と思います」

── 3連続のコンビネーションの最後を2回転サルコウにした理由はなんでしょうか?

田中「もう、疲れていました(苦笑)」

── 4回転トウループはいつ跳ぼうと決めたのでしょうか?

田中「6分間練習で試して良かったら入れよう、と。本当は(4回転)サルコウを降りたらやろうと思っていたのですが…。(4回転サルコウを)失敗した時点で、迷いながら(跳ぶ準備に)入っていました」

── 迷いながらも4回転トウループに挑んだ理由はなんでしょうか?

田中「もちろん、来シーズンのためにもなりますし。本当は後半に入れたかったのですが、今のプログラムの中では無理だと思ったので、まず前半で試してみました。試合でも跳べたという自信を持って、次のシーズンのプログラムを作りたいと思います」

── スタンディングオベーションでした。

田中「声援はうれしかったですが、それよりもすごくしんどかったです(苦笑)」

── 今日の演技の満足度はどれくらいでしょうか?

田中「最初の(3回転になってしまった)サルコウもそうですし、まだできることがありました。もう1本(4回転)サルコウを入れたいですし、まだまだ自分が理想とする構成ではないので、それをしっかりシーズンオフ前に確認できました。(国別対抗戦2019は)いいチャンスをもらったな、と思います」

── あらためて大会を振り返ってみて、感想をお願いします。

田中「(世界国別対抗戦2019は)出ると思っていなかった試合でしたが、世界選手権から2週間という短い期間の中、世界選手権の悔しさをいい意味で引きずったまま、それをどう晴らしていくか(という意味の試合として)、すごくいい経験になりました」

■宇野昌磨選手

── 演技を終えた感想をお聞かせください。

宇野「体力不足だな、と。想定どおりです。やはり練習していないものは、本番ではできないということが分かりました。だからこそ、たくさん練習をしなければいけない、とあらためて思いました」

── トリプルアクセル-4回転トウループのコンビネーションの転倒で痛みは?

宇野「痛いというよりも、きつかったです。(4回転)サルコウの時点で跳べるほど体力がないのは分かっていましたが、やるしかない、と。さっき(スコアを)見たら一応認定はされていたので、今後入れていきたいです」

── 世界選手権2019の悔しい思いを経て、この大会でできたと思うことは?

宇野「今シーズン、このフリーで初めて4回転(ジャンプ)の次の3回転ジャンプを降りることができました。自分にそこまで期待はしていなかったけれど、練習でできなかったことをやろうとしていたわけではないので、驚きではなく、やっと決まったな、と思いました」

── 来シーズンに向けて何か得たものは?

宇野「成長して、僕が世界のトップを走り抜く気持ちで練習していかなければトップで争うことともできない、そう思った世界選手権でした。まだ(そういう気持ちで練習を)やり始めたばかりで間に合っていませんが、来シーズンに向けてここからスタートしたいな、と思います」

── 強くなったと感じましたか?

宇野「僕は強くなったりしていない、と思います。世界選手権も四大陸(選手権)も全日本(選手権)も、今シーズン全ての演技が自分だと思っています。強い自分、弱い自分が出たシーズンだったので、強くなろうとは思っていません。“うまくなろう”と思っています」

── 演技が終わった瞬間、何をつぶやいていたのですか?

宇野「『きつい』と言っていたと思います、たぶん。演技中はいろんなことをつぶやいていました。これまでやったことがないサルコウーフリップは、『やるかぁ』という一言を残して跳びにいきました」

── いろいろなものをしぼり出すような演技でしたね。

宇野「あの構成で練習したことがないので、良い、悪いという評価をつけようがない。明らかに体力不足だったな、と思います」

── 演技後の表情に“爽やかさ”を感じました。

宇野「世界選手権が終わって、悔やむ、つらい期間が長くありました。でもアイスショーがあって、たくさんの年の近い選手と交流して、気が紛れました。そして、『うまくなるんだ』という強い思いで練習を始めてからすぐ試合でしたので、何も大きく変われたところはありませんが、ここからスタートしていきたいと思います」

── 今大会でなにか見えたものがありましたか?

宇野「うーん…。僕は(自分の演技の)良いところよりも、悪いところにしか目がいかないので…。休んで、走って、跳んで…と全然プログラムになっていなかったと思いますし、体力も足りなかった。僕は、人にも自分にも負けたくないし、勝ちたい。強くなりたいではなく、技術的に上手くなりたい。弱い自分も強い自分も、両方とも自分なので、弱いところが出ても『ここまでできる』という練習をしていけばいいので、しばらくは精神的なところは『変えよう』と思わないでいこうと。世界選手権の悔しさを強く(心に)刻んで、ここからスタートしていきたいです」

── トリプルアクセル-4回転トウループのコンビネーションは来シーズンの武器になりますか?

宇野「僕は今シーズン、跳べるはずのいくつものジャンプを練習せずに過ごしました。ルールが変わったというのももちろんありますが…。男子(選手)の成長はとてつもなく早い。そして、自分もまだ成長できる歳で、成長していかなければいけない、と世界選手権で強く思いました。(トリプルアクセル-4回転トウループのコンビネーションはまだ)武器にならないかもしれませんが、何年もかけて自分の武器にできたらいいな、と思います。僕はケガをするから4回転以上のジャンプをやらないと言ってきましたが、(4回転)ルッツ、それ以上のジャンプも視野に入れて練習していきたいです。あまり公言したくないですけど…(苦笑)。4回転半は僕にあまり向いていないと思うので、ルール的にあるのか知りませんが、(いつも)トウループが回り過ぎるので、トウループをちょこっと練習していこうかな、と…(笑)」

── それは5回転トウループということですか?

宇野「あんまり公言したくない(笑)。でも『練習する』といくら公言しても、本番ではやりませんと言えるので…(笑)。練習はしていきたいと思います」

シーズン最終戦でもたくさんの経験を得たチームジャパンの選手たち。それぞれの目標に向かって走り続ける選手たちを、’19-’20シーズンも全力で応援しましょう!

<放送情報>


【世界フィギュアスケート国別対抗戦2019】
◆4月23日(火) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午前8:05~9:45(開会式/アイスダンスリズム)
◆4月24日(水) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午前8:05~9:40(女子ショート)
◆4月25日(木) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午前8:05~9:45(男子ショート)
◆4月26日(金) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午前8:05~9:45(ペアショート)
◆4月27日(土) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午後3:15~5:00(アイスダンスフリー)
◆4月27日(土) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午後5:00~7:00(男子フリー)
◆4月27日(土) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午後7:00~9:00(ペアフリー)
◆4月28日(日) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午後3:00~5:15(女子フリー)
◆4月28日(日) テレ朝チャンネル2 ニュース・情報・スポーツ 午後5:15~8:15(エキシビション)

<雑誌情報>


KISS&CRY 氷上の美しき勇者たち 世界選手権2019 総力特集号~Road to GOLD!!!(KISS & CRYシリーズVol.27)

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「KISS&CRY」シリーズは、日本のフィギュアスケーターの皆さんをフィーチャーし、その「戦う」姿、「演じる」姿を合計50ページ超のグラビアでお届けしています。つま先から指先・その表情まで、彼らの魅力を存分に伝えます。また、関連番組テレビオンエアスケジュールも掲載。テレビの前で、そして現地で応援するフィギュアスケートファン必携のビジュアルブックです。
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