国交省、長期優良住宅化リフォームでマンション管理を推進

 国土交通省は、「長期優良住宅化リフォーム推進事業」で築古マンションの改修を進める。2019年度事業から新たにマンション管理に役立つ改修工事「良好なマンション管理対応工事」を補助対象に追加した。

 背景には維持メンテナンスをし続けることができなくなりつつある老朽マンションが増えているという実態がある。共用部分を含め、コストダウンにつながるリフォーム技術等、安心して長期的にマンションに住むことができる管理方法の確立が社会的な要請になっている。

 対象となるのは、共用部分を含む工事で、原則、マンション管理組合または買取再販業者が発注するもの。特にマンション管理に対応する先導的な取り組みを支援する。長期修繕計画の作成、一定以上の高性能住宅リフォーム工事が事業要件となる。

 補助対象は良好なマンション管理対応工事と長期修繕計画の作成費用。補助率は3分の1。限度額は原則、100万円/戸で、長期優良住宅(増改築)の場合は200万円/戸となる。長期修繕計画の作成費は3万円を超えない範囲とする。事前インスペクション費用は上限額15万円。

 リフォーム事業者は交付申請前に公募・採択手続きを4月10日~5月17日の間に行う。採択後における交付申請は7月中旬~12月20日の間にする。完了実績報告の受け付けは9月2日~2020年2月14日となる。 

 2019年度予算において「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、2018年度より3億円増の45億円を盛り込んでいる。

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