粉砂糖と乾燥卵白、水を練り込んだクリームでデコレーションする「アイシングクッキー」のクラスが、ユニオンスクエアで開かれている。教えるのは音楽学校も運営する田中一早(かずさ)さん。音楽の発表会用に作っていたクッキーが好評で、依頼が増えたためクラスを始めた。
この日は赤ちゃん連れのママたちも参加してにぎわった。「ここで習ったアイシングが自宅でもできるようになることが目標です」と話す田中さんは、いつでも自分で作れるようにと、カラー写真入りの分かりやすい手順書を参加者に配布。使用する材料や道具も全て用意してくれる。
まず、アイシングクリームを練って作り、使う分を取り分けて少しずつ色付けしていく。「乾くと色が濃くなるので、それも考慮して色を作ってください」と付け加える田中さん。
この日のテーマのバレンタインデーに合わせ、田中さんが前夜に焼いてきた100枚ものクッキーが配られる。アレルギーに配慮し、ナッツフリーのココアクッキーも用意する。
先にシートを折って作ったコルネ(絵や文字を描く絞り袋)の中にクリームを入れ、LOVEの文字やリボン、ドットなどの模様を描いていく。さっきまでにぎやかに談笑していたのがうそのように、全員黙々と手元に集中している。
「ハートのカーブはゆっくりと」「細かい所はつま楊枝を使って」と田中さんがアドバイスをして回る。「模様が失敗してしまって」とがっかりしている生徒には、「マーブルにしてしまえば大丈夫」と助言する。
ニュージャージー州から参加の小澤文子(あやこ)さんは、「以前から作ってみたかったんですが、自分ではうまくできなくてずっとクラスを探していました。線や色を塗るのが難しかったですが、上手にできたので大満足です。次は自由の女神や星条旗が作ってみたいです」と、次の制作に思いを巡らせていた。
同じくクラスを探していたという宮本友紀子さんは、「初めて参加しましたが、すごく楽しかったです。一早先生が分かりやすく教えてくれて、皆さんもフレンドリーでとても居心地がよかったです」とのことで、続けて習っていきたいと話した。
フェイスブックで見つけて参加した山本愛さんは、「子育て中でもあり、自分で準備をするのは大変なので、クラスを見つけられた時はうれしかったです。友達や子供の学校の先生にあげたら喜ばれるかなと、贈りたい相手の顔を浮かべながら作っていました。デザインをして塗っていく作業が楽しくて、ずっと集中していました」と目を輝かせていた。
LOVEと書いたハート形のクッキーや、家族へのメッセージを書いたラブレター型のクッキーが並ぶテーブルを囲み、「かわいい!」「きれい」と参加者から喜びの声が上がっていた。
Kazusart NYC Icing Cookies Studio
月1回不定期でユニオンスクエアにて開催。乳児・子供連れでの参加歓迎。日程や場所などの詳細と申し込みはフェイスブックを参照。
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