長崎・田上 富久氏(62)無所属・現 MICE効果は高い

質 問 (1)MICE(コンベンション)施設整備(2)新市庁舎整備(3)人口減少対策(4)平和関連施策(5)自己分析

 (1)人口減少に伴い国内観光客は減る。新たな訪問客層をつくる上で、MICE施設は一つの方策だ。総事業費は約216億円だが、運営は民間が担い、市は赤字補塡(ほてん)しない。隣接地に整備されるホテルなどからの借地料収入もあり、50年間平均でみると市の年間投資額は約1億5千万円。人の流れを生み、経済波及効果も年間100億円以上を見込んでおり、投資効果は高い。

 (2)現在の市役所は七つの建物に分散しているため、年間約6千万円の経費がかかっている。新市庁舎にできるだけ集約させることで節約し、各部署の連携も強化させる。19階建てとなるが、職員1人当たりの面積は他の市役所と比べて決して過大ではない。

 (3)若い人に選んでもらえるまちにするため「働く」「住む」「楽しむ」「学ぶ」の環境をつくり、切れ目のない子育て支援も充実させる。海洋関連産業の振興や、あぐりの丘に子どもが遊びながら成長できる場所の整備、文化・スポーツの振興を図る。人が減っても暮らしやすい地域づくりや交流人口の増加にも力を入れる。

 (4)やがて被爆者のいない時代が訪れる。核なき時代をつくるため継承と発信は課題であり続ける。「ユース国際会議」を開き、将来を担う世界の若者が交流できる機会をつくりたい。

 (5)悪く言えば諦めが悪く、良く言えば粘りがある。

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