『穴場の山』集めました!GWに行きたい日本アルプス特集 今年のゴールデンウィークは最大10連休!連休でなければ行けない場所、日本アルプスの山々での登山計画を立てている方も多いのではないでしょうか?しかし、この時期には【混雑】は付き物。そこで今回、混雑を避けたい人におすすめな【穴場の山】をピックアップしました!GWの登山計画の参考にしてみてください。

GWは日本アルプスの山に行きたい!

2019年のゴールデンウィークはなんと最大で10連休!しかも、5月は“登山シーズンの始まり”と言えるタイミング。「大型連休こそ日本アルプスで高所登山をしたい!」なんて方も多いのではないでしょうか?

しかし、気になることも・・・

(GW中の涸沢カール)

一方で、GW登山には懸念点もあります。大型連休の付き物と言えば・・・そう「混雑」
山頂が狭い山では順番待ちが発生したり、時には渋滞にハマって「自分のペースで歩けない・・・」なんてことも。テント場も混雑するので“静かな山行を楽しみたい”なんて人にとっては最大の泣き所です。

アクセス問題も・・・

混雑するのは山中だけではありません。公共機関でのアクセスが難しい山では、マイカーで登山口まで行くのが一般的。GW中は駐車場も満杯で「身動きが取れない・・・」なんてこともしばしば。

混雑しない山を選ぼう!

混雑を回避するには、人気の山を避けるしかないのが実情。そこで、混雑しない「穴場の山」を調査しました!
今回は、山行記録を共有できるコミュニティサイト【ヤマレコ】を参考に、2018年4月28日~5月6日までの山行記録数が20件以下の山を選定しています。

※GWの日本アルプスは『残雪期』です。積雪期登山の経験と登山装備が必要なので、自身の登山レベルに合わせた計画を立ててください。

北アルプスの穴場

圧倒的に記録が多かったのは「燕岳」。縦走できる「蝶ヶ岳」・「常念岳」も人気でした。それではさっそく“穴場の山”をチェックしていきましょう!

日帰りで行ける名峰!焼岳

  • 標高: 2,455m
  • 山頂所在地: 長野県松本市、岐阜県高山市
  • 最高気温(5月): 8.7℃
  • 最低気温(5月): -2.1℃

参考:ヤマレコ
北アルプスで唯一の活火山「焼岳(やけだけ)」。噴煙をあげる溶岩ドームは迫力満点で、日本百名山にも数えられるほど。人気の山ですが、GW中は上高地側からのアクセスが出来ない為、混雑しない傾向にある【穴場の山】です。
登山ルートは中ノ湯側の登山口から。登山口からはしばらく夏道で、1800m台からは雪上を歩きます。雪渓の直登ではアイゼン必須。

【登山時の注意点】
・上高地側からのルートは途中のハシゴなどが撤去されているため通行不可
・雪渓では落石やクレバスに注意

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大雪渓を歩こう!針ノ木岳

  • 標高: 2,821m
  • 山頂所在地: 長野県大町市 富山県中新川郡立山町
  • 最高気温(5月): 5.8℃
  • 最低気温(5月): -4.3℃

参考:ヤマレコ
後立山連峰に属する「針ノ木岳(はりのきだけ)」と言えば、日本三大雪渓のひとつ「針ノ木大雪渓」を有する人気の山。毎年7月~9月の夏シーズンには、多くの登山者がこの大雪渓を登ります。バックカントリーも盛んですが、ベストシーズンを過ぎているため、GWは混雑する一歩手前の狙い目です。

【登山時の注意点】
・針ノ木峠に雪庇が張り出ていることがよくあるので踏み抜きに注意
・山頂直下では長いトラバースがあるので滑落注意

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南アルプスの穴場

このエリアで記録が多かったのは「入笠山」でした。南アルプスは全般的に難易度が高いため、北アルプスに比べると混雑は少ない傾向。

上級者におすすめ!甲斐駒ヶ岳

  • 標高: 2,967m
  • 山頂所在地: 長野県伊那市
  • 最高気温(5月): 7.5℃
  • 最低気温(5月): -3.2℃

参考:ヤマレコ
南アルプスの最北に位置する「甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)」。全国に駒ヶ岳と名の付く山は数多くありますが、その中でも特に人気の日本百名山。
黒戸尾根コースは山麓から頂上まで標高差が2,200mもあり、日本三大急登の一つにも数えられているほど。この時期であれば七丈小屋までは夏道ですが、山頂付近には鎖場や梯子が登場する上級者におすすめしたい【穴場の山】。

【登山時の注意点】
・七丈小屋は通年営業ですが、冬期営業期間中(例年11月中旬〜6月上旬ごろ)は水道が利用できません。
・九合より先には雪が多く残り、トラバースには注意が必要。

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南アルプスきっての大展望!塩見岳

  • 標高: 3047m
  • 山頂所在地: 長野県伊那市・静岡県静岡市葵区
  • 最高気温(5月): 7.1℃
  • 最低気温(5月): -4.5℃

参考:ヤマレコ
南アルプス国立公園内に属している日本百名山の一つ「塩見岳(しおみだけ)」。最大の魅力は山頂からの展望。南アルプスのほぼ中央に位置しているため、北アルプスや中央アルプス、富士山の絶景を楽しむことができます。
鳥倉登山口からスタートし、三伏峠で一泊、翌日アタックして下山する短いプラン。登山口からしばらくは夏道ですが、三伏峠までの途中からアイゼンが必要です。三伏峠避難小屋が利用できればさらに快適な山行になるでしょう!

【登山時の注意点】
・水場が限られているので幕営技術が必須

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中央アルプスの穴場

このエリアで人が集中するはやっぱり「木曽駒ヶ岳」。かなりの混雑が予想されるので、是非【穴場の山】を狙ってみてください!

ロープウェイも営業してます!御嶽山・摩利支天山

  • 標高: 3,067m
  • 所在地: 長野県、岐阜県
  • 最高気温(5月): 5.3℃
  • 最低気温(5月): -5.7℃

参考:ヤマレコ
日本百名山の一座に数えられる「御嶽山(おんたけさん)」。2014年9月に発生した大規模な噴火が発生し、「登れない」というイメージが先行しがちですが、安全対策が整ってきたことから、一部緩和が実施されるなどし、かつての活気を取り戻しつつあるんです。
現在も火口から概ね1km以内は立入規制が敷かれていますが、御嶽山で2番目に高い「摩利支天山(まりしてんざん)」は登頂可能。尖った山頂が特徴的で、御嶽山に引けを取らない迫力があります!GW期間中「御岳ロープウェイ」も営業しているので、日帰りで登山が楽しめる穴場です。

【登山時の注意点】
御嶽山の噴火警戒はレベル1です(2019/4/17 現在)。 噴気活動の活発な噴気孔から概ね500mの範囲では、突発的な火山灰等のごく小規模な噴出に注意が必要です。 地元自治体等が行う立入規制等に留意し、登山する際はヘルメットを持参するなどの安全対策をしてください。 警戒事項に関しては、木曾町HPをご確認ください。

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【番外編】八ヶ岳連峰の穴場

日本アルプスからは少し外れますが、人気のエリア「八ヶ岳」の穴場もチェックしていきましょう!

軽アイゼンで行ける山!北横岳

  • 標高: 2,480m
  • 山頂所在地: 長野県佐久穂町、茅野市
  • 最高気温(5月): 7.3℃
  • 最低気温(5月): -0.9℃

参考:ヤマレコ
正式名称は「横岳(よこだけ)」ですが、南八ヶ岳にある横岳と区別するため、「北横岳」と呼ばれています。ロープウェイを利用することで、気軽に高山のパノラマを楽しめるのが最大の特徴。
12月から2月にかけて樹氷を巡るスノーシュートレッキングや雪山登山の入門として人気があります。GWシーズンには残雪も少なく、軽アイゼンで登頂可能。標高差も少なく、登山初級者にもおすすめできる穴場の山です!

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「北横岳」は長野県佐久穂町と茅野市の間にある山。ロープウェイを利用して気軽に高山のパノラマを堪能できます。秋の紅葉、冬のスノーシューな...

大型連休は日本のアルプスへ!

一年で最大の連休と言っても過言ではないGW、人気の山が混雑してしまうのは仕方ありません。混雑予想と天秤にかけつつ、行きたい山を選びましょう。
最高のGW登山を楽しんでください!

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山してください。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに! ・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんでください。

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