釣果が伸びない中級者の方へ。
釣りを始めて数年が経ち、ある程度の経験を積んだものの、「なんだか最近釣果が伸びないんだよな~」なんて思ったことはありませんか?
釣りの知識や経験は確実に増えているというのに、「以前の方が釣れてた」なんてのは、中級者のスランプかもしれません。
自身もスランプを経験し、多くの釣り人を見てきた元釣具屋の編集部が、スランプに陥る方の共通点と対策を提案していきます。
思い出巡りをしてませんか?
数年も釣りをしていると、釣れた“いい思い”も釣れなかった“悪い思い”も、ある程度経験されたはず。
おそらく、釣行予定はそんな過去のデータを参考にしているのではないでしょうか。
たしかに、過去を振り返って今に生かすのは釣りの基本ですが、実は思わぬ落とし穴が潜んでいるかもしれません……。
場所選びの基準は「今」
「1年前あそこで釣れた」「昨日ここで釣れた」。このような経験はたしかに貴重な実績ですが、はたして過去と現在の状況は完全に同じなのでしょうか?
……そんなはずはありませんよね。去年と日付は同じでも水温が大きく異なることもあれば、昨日いたベイトフィッシュが抜けてしまうこともあります。
実績は参考程度にはなりますが、もっとも大切なのは”今の状況”。時には過去のいい思い出をバッサリと捨ててでも、目の前のフィールドと向き合うことが必要です。
釣り方にこだわりすぎてませんか?
中級者ともなれば好みのメーカーやプロができ始めたり、新製品が気になったり、釣りのスタイルなんかも意識し始めるのではないでしょうか?
そうなると、「新しいルアーで釣ってみたい」「プラグで釣ってみたい」といったこだわりも出てくるでしょう。
しかし、そんなこだわりにも罠が潜んでいるかもしれません……。
釣り方は「手段」であり、「目的」ではない
残念なことに、そんな釣り方へのこだわりは釣果と逆行しがち。なぜなら、釣り方(手段)は自然・魚(目的)にあわせることが釣りの大原則だからです。
もちろん、自分の好きな釣り方を貫く楽しみ方もありますが、自然や魚の状況とミスマッチすることも多いはずです。
人の都合にあわせてくれる魚はいないので、自分がしたいことではなく、魚が求めているものを考えてみてください。
釣りの基本は、受け身だ。
“攻めの釣り”や“自分の釣り”なんて言葉も聞かれますが、釣りの基本は「受け身」だといって間違いはないでしょう。
もちろん楽しみ方は人それぞれですが、釣果を上げることを目標とするならば、自然や魚にあわせて釣り方を「逆算」することが基本です。
実績や経験、知識、情報を踏まえたうえで、フィールドの今と向き合うことを大切にしてみてください。