ツシマヤマネコ 三つ子誕生 福岡市動物園

母親のお腹にしがみついている3匹の子猫=16日午前9時10分、福岡市動物園で同園撮影

 福岡市動物園は16日、飼育中の国の天然記念物、ツシマヤマネコ(推定4歳)が子猫3匹を出産したと発表した。環境省が「飼育下繁殖」を始めた1996年以降、同園生まれは55匹になった。
 3匹は、15日午後9時過ぎから、ほぼ1時間おきに生まれた。母親の腹にしがみつくようにして乳を飲んでおり、いずれも元気な様子。性別は2、3カ月後の健康診断の際に確認する。当面は非公開の予定。
 母親の「姫」は、2015年6月、対馬市上県町瀬田で生後間もなく保護され、同年11月から同園で飼育。父親の「Qちゃん」(推定8歳以上)は09年12月に対馬市厳原町小浦で見つかり、10年10月から同園で飼われている。このカップルの出産は17年以降3年連続で、これまで3匹(雄1、雌2)が育っている。
 現在、対馬には野生のツシマヤマネコが100匹弱生息。国内の8施設には、今回の3匹を除く計34匹(オス18匹、メス16匹)が飼育されている。

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