ブレーブス・ビスカイーノが今季絶望 キンブレル獲得の可能性は?

日本時間4月18日、ブレーブスは主力リリーバーの1人であるアローディス・ビスカイーノが右肩の手術を受け、今季絶望となったことを発表した。これによりフリーエージェント市場に残るクレイグ・キンブレルの獲得に乗り出す可能性も出てきたが、アレックス・アンソポロスGMは慎重な姿勢を崩していない。キンブレルの古巣復帰は実現するのだろうか。

アンソポロスはビスカイーノの離脱を受け、「言うまでもなく、我々は球団の内部と外部の両面でブルペンの状況を改善するための方法を探っていく」とコメント。外部からの戦力補強を行う可能性を否定しなかった。

ブレーブスには1500万~2000万ドルほどの資金の余裕があると見られており、ブレーブス側が希望する短期契約にキンブレルが応じるのであれば、キンブレルの古巣復帰が実現する可能性はある。近年のキンブレルは速球の球速に低下傾向が見られる一方、与四球率にも悪化の傾向があり、各球団は不良債権化のリスクを恐れて長期契約を望んでいない。これはブレーブスも同様であり、キンブレルが短期契約に応じるかどうかが契約成立に向けてのカギとなりそうだ。

また、キンブレルがクオリファイング・オファー物件であることも、獲得に向けてのハードルとなっている。ブレーブスはキンブレルを獲得すると、今年6月のドラフトにおける全体60位の指名権を喪失することになる。海外選手獲得に関連する不祥事により、海外フリーエージェント選手の獲得が制限されているブレーブスにとって、ドラフト指名権(とそれに連動するスロットマネー)の喪失は死活問題であるからだ。

もちろん、ビスカイーノが今季絶望になったからといって、必ずしもキンブレルを獲得しなければならないわけではなく、クローザーの穴は昨季15セーブを挙げたA.J.ミンターで埋めることができる。また、エース格のマイク・フォルティネビッチが来週中にも戦列復帰するため、トゥキ・トゥサントやブライス・ウィルソンといった若手先発投手をブルペンに回すことも可能だ。アンソポロスは現有戦力の状況やキンブレル側の希望条件の変動などを見ながら、最終的な決断を下すことになるだろう。

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