ベッテル、2019年末でF1引退報道を一蹴。「いまの自分は絶頂期だと感じているよ」

 現在、絶頂期にあると感じているフェラーリのセバスチャン・ベッテルが、2019年シーズン末でF1を去ることはなさそうだ。

 ベッテルは2020年末までフェラーリとの契約があるが、一見したところ、チームメイトのシャルル・ルクレールとは対照的に、不安定な状況にあるように見える。また、ベッテルのパフォーマンスについてイタリアのメディアが批判を展開しており、そのことが今シーズンの彼を動揺させることもあるだろう。

 また、ベッテルの親しい友人である元F1最高権威者バーニー・エクレストンは最近、4度のF1世界チャンピオンであるベッテルが今季限りで引退しても驚かないと語っている。

「バーニーほど長くF1に留まるつもりがないのは確かだけど、できれば彼くらいの年齢になった時に、同じくらい健康でいられることを願っているよ」とベッテルはエクレストンのコメントに対して語った。

「(いつ引退するかは)正直言って分からない。現時点で自分は絶頂期にあると感じているし、自分がやっていることをチームは分かっていると感じている。僕はとても自己批判的だし、野心的だ。それに自分自身に大きな期待をかけている」

 2018年にベッテルは、ミスを連発してチャンスを台無しにするまでは、ルイス・ハミルトンとタイトルを争える好位置にいるかに見えた。

 今シーズンこれまでのところ、フェラーリの成績はシーズン前の期待にかなうものではない。プレシーズンテストの段階ではフェラーリの2019年型マシンは、グリッド上で最強と見られていたのだ。

 しかし、2018年の期待外れの結果も、今季のキレのないスタートも、ベッテルのスピードを求める気持ちを損なってはいない。

「僕はドライビングが好きだ。(F1の)スピードが好きだし、他のドライバーと戦うの好きだ。もしF1を辞めれば喪失感を覚えるようなことがたくさんある。それが僕がF1を辞めるわけがない理由だよ。僕はレースをするのがとても幸せなんだ」とベッテルは語った。

「そしてもちろん僕には契約がある。それは1枚の紙にすぎないけど、いずれ何が起きるか目にすることになるだろう」

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