渓流でウェーダーを必要とする理由
ウェーダーとは、長ズボンや胴長タイプの防水ウェア。
渓流釣りは、下流から上流方面に登りながら釣りをするのが一般的な攻め方です。この時、岸際を歩くだけでは、薮が激しく、前に進めないこともしばしばあります。
ウェーダーがあれば、このようなシーンでも水の中を進むことができ、普段人があまり入らない好ポイントにエントリーすることも可能となるのです。
渓流でウェーダーを必要とする時期
ウェーダーは、春から秋全てのシーズンで使えます。ただし、透湿性の高いアイテムでも、全身を覆うように着用するウェアのため、真夏は暑く感じてしまうでしょう。
このような時期は、ウェーダーの代わりに、速乾性の高いタイツとゲイターと呼ばれる、脛から膝をガードするネオプレン素材のサポーター、そしてウェーディングシューズの組み合わせをおすすめします。
ウェーダーの種類
渓流用で使われるウェーダーには、ストッキングタイプとブーツフットタイプの2種類があります。
ストッキングタイプ
ストッキングタイプは、足の部分がネオプレンなどの防水素材で、靴下のように覆われているタイプです。ウェーディングシューズと呼ばれる水捌けが良い靴を履いて使用します。靴下のような着用感のため、足首を動かしやすく、非常に歩きやすいことが特徴です。渓流用のウェーダーとしては、ブーツフットタイプよりもこちらの方が使いやすいためオススメです。
ブーツフットタイプ
ブーツフットタイプは、ウェーダーの足部分がブーツのようなラバー製の靴で覆われているタイプになります。ソルトルアーフィッシングなどで使うウェーダーとして多く見かけるタイプですが、ブーツが硬く、足の自由が少ないため、渓流などゴツゴツとした岩の上を歩くフィールドや長距離の歩行にはあまり向かないタイプです。
ウェーダーの長さ
靴底の形状のほか、ウェーダーの長さにもいくつかの種類があります。
チェストハイウェーダー
脇下までを防水素材で覆うことができるウェーダーです。もっともポピュラーな形状です。脇下まで覆うことで動きづらさがある反面、ある程度の深場に浸かる際も使用することができます。
ウエストハイウェーダー
腰丈まで防水素材で覆うことができるウェーダーです。ズボンのような着用感で身につけることができるため、動きやすいのが特徴です。その代わりに、腰丈までの水深のみの移動となってしまうことが、デメリットとしてあげられます。
ヒップウェーダー
ヒップウェーダーはお尻の下までを覆うことができるウェーダーです。長めのブーツを着用している感覚で身につけることができます。持ち運びの面でも、非常に便利なウェーダーではありますが、移動可能な水深はかなり浅くなってしまうため、ある程度水深が把握できている場所での着用がオススメです。
ウェーダーの選び方
ウェーダーの価格は1万円前後から高いもので5万円程度するものまで様々です。
価格は素材やメーカーごとの製法によっても異なりますが、最低でも以下の項目は抑えてウェーダーを選ぶようにしてみてください。
靴底は滑りにくい素材がベスト
靴底には、主にラジアル、フェルトといった二つの種類があります。中でも、濡れた場所や苔の上を歩くことが多い渓流では、フェルトソールがオススメです。フェルトソールは、水に触れていても、フェルト素材の繊維が、しっかりと足場を掴みますので、濡れた場所でも滑りにくいです。
蒸れにくい素材が使われていると◎
ウェーダーは水を通さない素材を使用しているため、とても蒸れやすく、長時間履いていると不快に感じてしまうこともしばしば。そんなときにオススメしたいのが透湿性素材を使ったウェーダーです。素材が薄いため、切れやすいデメリットがありますが、ウェーダー内部の湿気を外に逃がしてくれます。
早春メインで使用する際は、厚手の防寒素材がオススメ
先ほどとは異なり、解禁したての早春での使用には、ネオプレンという厚手の素材をウェーダーの全面に使ったタイプがオススメです。蒸れやすくなりますが、その分素材は厚く、水の冷たさを軽減することができます。
ウェーダーを履いて自然と一体となろう!
ウェーダーを履いて川を登れば、岸際を歩いていくことのできない秘境にたどり着くこともできるでしょう。
そこには、他のアングラーからのプレッシャーも受けていないフレッシュな渓流魚が潜んでいるはず。ウェーダーを履いて渓流釣りをより深く楽しんでみてはいかがでしょうか。