保険会社や契約内容が不明なら共通窓口へ 生活再建への「正しい」知識の備え(7)

契約した保険会社がわからなくても共通問い合わせ窓口があります

生命保険契約や損害保険(自動車保険や火災・地震保険)契約をすると、保険契約の内容を記載した保険証券が発行されます。通常はこれらは大切に保管されていることかと思います。災害時にこれらが行方不明になってしまったり、家屋とともに流失・焼失してしまったりした場合、どのように保険金請求手続や連絡を取ればよいのでしょうか。

保険会社名がわかっていれば、各社の相談窓口に問合せ、その指示に従うことで、保険証券がなくても手続きを進めることができます。

問題は保険会社の名前もわからないような場合ですが、その場合でも契約照会制度がありますので心配することはありません。

まず、生命保険会社については、一般社団法人生命保険協会の「災害地域生保契約照会センター」に電話することで、契約している保険会社や契約内容を照会することができます。生命保険協会のほうから各社へ照会をし、契約のある生命保険会社から連絡をもらうことができます。生命保険協会には、国内系・外資系を問わず、日本国内で営業している全生命保険会社が加入しています。

次に、損害保険会社については、一般社団法人日本損害保険協会や一般社団法人外国損害保険協会のそれぞれの「自然災害等損保契約照会センター」に電話することで、同様に契約照会をすることができます。

これらの情報は、各協会のウェブサイトで容易に発見できるはずです。保険証券を紛失したり、契約会社がわからなくても心配ありません。問い合わせ窓口がありますので、保険証券を探すために避難行動を遅らせたり、貴重品を取りに戻るなどの危険を冒す必要がないことを知っておきましょう。

(了)

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