イルカ繁殖 試行錯誤 海きらら ファンミーティングに60人

ニーハ(手前)とアイルを間近で観察する参加者=佐世保市、海きらら

 長崎県佐世保市鹿子前町の九十九島水族館(海きらら)で20日、「イルカのファンミーティング」が初めて開かれ、参加者は海きららの繁殖事業について理解を深めた。

 昨年、ハンドウイルカの人工授精で、国内4例目となるアイルが生まれた。母親のニーハに加え、ナミも飼育している。

 ミーティングには、県内外の60人が参加。トレーナーの佐藤瞭一さんは、授乳訓練でスタッフが泳ぎながら乳溝に刺激を与えるなど、出産前後に試行錯誤した様子を紹介。獣医師の加来雅人さんは、人工授精の方法に加え、アイルが体長183センチ、体重82.2キロと順調に成長していることを解説した。

 参加者は、スタッフの説明を真剣に聞いたり、アイルとニーハを間近で見て歓声を上げたりしていた。東京の小林千紘さん(28)は「人工授精の専門的な話やイルカの育て方を直接聞くことができ、貴重で面白かった」と満足そうだった。

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