「初公判は来年1月8日」と発表 相模原障害者施設殺傷

横浜地裁

 相模原市緑区の県立障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年7月、入所者19人が殺害され、職員2人を含む26人が重軽傷を負った事件で、横浜地裁は24日、殺人などの罪に問われた元施設職員植松聖被告(29)の裁判員裁判の初公判を20年1月8日に実施すると発表した。判決は本年度中に言い渡される見通し。決定は22日付。

 地裁、検察、弁護側は公判前整理手続きで、互いの主張や採用証拠の整理を実施。公判では被告の刑事責任能力の有無や程度が最大の争点になる見通し。第2回公判以降の期日も今後3者で協議し決定する。

 関係者によると、被告は起訴前の精神鑑定で、自身を特別な存在と思い込む「自己愛性パーソナリティー障害」と診断された。検察側はこの結果から、完全責任能力を問えると判断し、17年2月に被告を起訴した。その後、弁護側が請求した鑑定でも同様の診断結果となり、弁護側は再鑑定を請求したが地裁が認めなかったという。

 起訴状によると、被告は16年7月26日未明、やまゆり園に侵入し、包丁で突き刺すなどして入所者19人を殺害、24人に重軽傷を負わせたほか、職員2人にも軽傷を負わせたとされる。

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