GWストは見送り 港湾労組「引き続き交渉」

14,15日の48時間ストライキで港湾機能が止まった横浜港=15日、横浜市中区の山下ふ頭

 全国港湾労働組合連合会(全国港湾)は24日、ゴールデンウイーク(GW)期間中に全国の港で実施を示唆していたストライキを見送ると明らかにした。最低賃金の引き上げなどを求めた今年の春闘では事業者側との交渉はまとまっていないが、港湾物流が長期間止まることで日本経済や市民生活への影響が大きいと判断した。

 全国港湾によると、同日午後、事業者団体の「日本港運協会」(日港協)と団体交渉を実施。最低賃金の扱いなどを巡る労使の隔たりは依然埋まらなかった。

 一方、日港協はGW期間中のスト見送りを要請。全国港湾は「国民への影響を配慮し、組合もいたずらに物流への混乱を招くことは望むものではない」として、ストを行わず、5月9日に開く団体交渉で協議することにした。

 全国港湾の玉田雅也書記長は「今後の道筋は見えていないが、(スト見送りは)やむなく判断した。労働者の環境改善のため、誠意ある回答を引き続き求めていく」と話している。

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