【MLB】ダルビッシュ、不振の理由は初球ストライク率? 米メディア「これはキャリア最低」

カブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

ここまで1勝3敗、防御率5.96と不振のダルビッシュに地元メディアが討論

 今季中の完全復活が期待されるカブスのダルビッシュ有投手。今季はここまで1勝3敗、防御率5.96にとどまっている日本人右腕について、地元テレビ局「WGN9」では「復活の日はいつになるのか?」と激論。解説者が指さしながら画面越しに「ユー!」と名指しする異例の展開になっている。

 元NFLタイタンズのランニングバック、ジャレット・ペイトン解説者が地元シカゴのプロスポーツシーンを討論する番組で、司会者のジョシュ・フリードマン氏は日本人右腕の現状についてこう切り出した。

「レスターも復帰へ向かっていて、キンタナ、ハメルズ、ヘンドリックスは最近好投しています。先発ローテーションで足を引っ張っているのはダルビッシュだけです」

 ペイトン氏が「おっしゃる通りです」と同調。ダルビッシュが痛打される映像とともに、フリードマン氏は「キンタナも、35歳のハメルズもこんなピッチングができる中で、ダルビッシュが好投できない理由がありません。純粋に、投げるボール自体は(彼らより)断然上です。四球、自分のボールへの自信が十分ではない。ボールが(本塁上に)甘く入ると、こんなことが起きてしまいます」と持論を展開した。

 制球面の改善が急務という意見に対し、ペイトン氏は「他の投手がシーズン中に修正していく中で、依然として最大の問題が存在します。彼は素晴らしい球を投げる。だが、メンタル的に準備ができていない」と厳しい口調で分析。問題は自信と言い切っていた。

「今度は君がひっくり返す番だよ。ユー! ユー!」

 すると司会者は今季好調のホセ・キンタナ投手とダルビッシュの大きな差についてデータで紹介。キンタナの初球ストライクの確率は68.8パーセントで、ダルビッシュは52.4パーセントで、「これはキャリア最低です」とフリードマン氏が補足すると、ペイトン氏は「ひどい!」と一言。司会は「そうなるといきなりカウントが不利になり、ダルビッシュは追い込まれることになります」とフリードマン氏は初球のストライク率の低さを問題視していた。

「彼には打者を蹴散らす武器があるのです。自分のボールに自信を持って、もっとプレート近くで勝負すれば、結果は自ずとついて来始めると思います。四球も減ることになるでしょう」とダルビッシュの復活の鍵について、初球ストライクにあると主張するフリードマン氏の分析を聞き終わると、ペイトン氏は突如カメラ目線に。

「ヘイ! もしチャットウッドが状況を好転させることになったら、今度は君がひっくり返す番だよ、ユー! ユー!」

 テレビカメラに人差し指を突き出しながら、ダルビッシュに“檄”を飛ばすという異例の展開となった。カブス戦の中継局でもあるWGNだが、昨季6年1億2600万ドル(約141億円)という大型契約で加入した日本人右腕の不調はシカゴファンにとっても懸念材料となっている様子だ。(Full-Count編集部)

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