平成の空「令和」舞う 長崎 金比羅公園ハタ揚げ祭り 

「令和」のハタを揚げる小川さん=長崎市、金比羅公園

 長崎市西山1丁目の金比羅公園で28日、恒例のハタ揚げ祭りがあった。新元号「令和」の文字をあしらったハタもお目見えし、悠々と平成の空を舞った。
 地域で親しまれていた祭りは戦時中に途絶えたが、近隣自治会でつくる金比羅公園ハタ揚げ振興会(松下隆会長)が1993年に復活させ、毎年開いている。
 「令和」のハタは競技用で縦約80センチ、横約90センチ。市内のハタ職人、小川暁博さん(69)が振興会の依頼を受けて制作した。幕末の志士、坂本龍馬率いる海援隊が掲げていた「紅白紅」の模様で「新しい時代の幕開けをイメージした」という。開会式後、空高く揚げた小川さんは「平成は事故や災害が多かった。令和はいい時代になってほしい」と期待を込めた。
 親子連れら約150人が来場。子どもたちは一銭バタを手に、元気よく駆け回った。小川さんの手ほどきを受けながら「令和」のハタ揚げを体験する場面もあり、市立坂本小5年の武山卓矢君(10)は「手元が強く引っぱられてびっくりした。令和の時代は算数を頑張る」と話した。個人、団体のハタ合戦もあった。

「令和」のハタ揚げを楽しむ子どもたち

© 株式会社長崎新聞社