時代の節目にタイムカプセル封印 横浜の商店街でイベント

10年後に向けた手紙を箱に封印する実行委員=横浜市鶴見区

 2029(令和11)年のあなたへ-。毎月最終土曜にイベント「つるぎんドット来~い!!」を開催している鶴見銀座商店街(横浜市鶴見区)で、平成最後のイベントが27日開かれ、買い物客らから募った「10年後のあなた」に向けた手紙415通をタイムカプセルに封印する式典を開催した。タイムカプセルは、同商店街に立地するりそな銀行鶴見支店の貸金庫に保管され、10年後の同イベントで開封される予定だ。

 同商店街では毎月欠かさずイベントを開催し、今回で215回目となった。抽選会や、持参した牛乳パックとトイレットペーパーを交換するエコイベントなどの多彩な内容で好評を博し、毎回、抽選会には約2千人が参加するという。

 今回は、時代の節目であることを記念してタイムカプセルが企画された。同商店街の副理事長でイベントの実行委員長を務める八木幹雄さん(49)は「なかなか一般の人はタイムカプセルに物を入れる機会がない。10年後もイベントを続けるぞという意気込みも込めて実施を決めた」と話す。埋める場所がないため、銀行の協力で貸金庫に預けることにしたという。

 手紙は事前に地元の中学生から募ったほか、会場の一角で同日朝から受け付けた。中には、1歳の娘の10年後に宛てて手紙を書いた父親も。また40代の男性は「10年後も試練があるだろうが、がんばって」と自らにエールを送った。

 封印式では、銀行で現金を束ねる際の紙を使い、手紙を入れた箱を厳重に縛った上で、実行委員が支店のスタッフに手渡すと、スタッフは「しっかりとお預かりします」と話していた。開封は29年4月28日に開く同イベントで行うという。

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