フランキーが教える米国の野球観戦術 私を野球に連れてって②

米国の野球観戦は球場の雰囲気もにぎやかで、ファンらは思い思いに楽しんでいる。フランキーさんが勧める場内施設ベスト6を紹介する。

先着でゲット!
レアアイテムをもらっちゃおう

ヤンキースタジアムは試合開始の2時間前から開門する。日によっては両チームの打撃練習を見学できることもあるので、サイトで確認して球場には早めに行こう。

多くの試合では、スポンサーによるフリーギフト(Giveaway)が配られる。フランキーさんの部屋にもたくさんあった有名選手のバブルヘッド(首振り人形)や優勝リングのレプリカから、キャップ、Tシャツやフーディーまでさまざまなヤンキースグッズが早い者勝ちでもらえる。

フリーギフトのスケジュールは事前に発表され、テレビCMでも伝えられる。例えば5月4日(土)はスター・ウォーズと選手がコラボしたグッズを配る予定。個数には限りがあり、人気があるものはすぐになくなるので注意しよう。

ちなみにこの日フランキーさんがゲットしたのは、「これだけは絶対に欲しかった」という憧れのバーニー・ウィリアムスの首振り人形。類いまれなセンスと運動能力で黄金チームの主力となったバーニーはフランキーさんにとって永遠のヒーローとなっている。

通の観戦場所
見るならここ! お金かけずに楽しむ

観客席は1階から4階まで垂直に切り立っており、フィールドをのぞき込む最上階からでもよく見える。一方、ネット裏やベンチ裏のプレミアムエリアは一席300ドル超。目線が選手と近い高さで迫力がある。シートがふかふかで食事のサービスも付く。接待用ラウンジや特別席はさらに値が張って豪華絢爛(けんらん)だ。

だが、フランキーさんは必ず4階席のチケットを買い、この日は事前のネット購入で26ドルだった。コアでワイルドなファンは上の方に多く、盛り上がりに遜色はない。

他で飲めない!
ヤンキース印の地ビール

アメリカでも日本でも、夏の野球観戦に欠かせないのがビールだろう。球場内の至る所でビールは販売され、最近はバドワイザーやミラー以外にも、多彩なクラフトビールが楽しめるようになった。「でもスタジアムのビールは13ドルと高いです。なので僕は一杯しか飲みません」と決めているフランキーさんは厳選して味わう。

オススメの銘柄は、「Pinstripe Pilsner」(ピンストライプピルスナー)。チームロゴとユニフォームの縦縞をあしらった473ミリリットル缶はカワイくてお土産に持って来いだ。

球場内で限定販売されている。3階席の奥の小さな缶ビール売り場にしか置いていないそうで、ほとんどの観客に知られていないとか。「缶もさることながら僕はこのビールのフレーバーが好き」とフランキーさんは自信を持って紹介。喉越し爽やかで切れ味もよく、クセがないので飲みやすい。

ちなみに製造元は、ロングアイランドにあるクラフトビールの醸造所「ブルーポイント」と小さく書いてあった。

味はホームラン
シンプルでも球場一! ステーキ&ポテト

観戦のお供と言えばホットドッグやピーナッツが定番だが、球場だとどれも高いのが玉にきず。そんな中、フランキーさんが太鼓判を押すのが「ロベルズ」のステーキ&ポテトフライ。15ドル99セントだ。

ロベルズはアッパーイーストサイドの老舗精肉店で、冷凍しない高級肉の翌日宅配が有名となっている。大ぶりのポテトの上に豪快にのせたステーキに青ネギとチーズをまぶしただけのシンプルな一品なるも、素材がヤンキース同様「一流」。文句なくうまい。まさにスタジアム料理のホームラン王だ。

逸品がずらり
ユニフォーム着こなしいざ観戦へ

スタジアム観戦の合間には球場内の公式グッズを販売しているショップも要チェックだ。市内に氾濫するコピー商品とは違い、MLB(メジャーリーグベースボール)とヤンキースの認定マークが入ったオフィシャル製品が必ず買えるとあって、店内はいつも大にぎわいとなっている。

ファンの多くはここで正規品のユニフォームを調達する。各選手の背番号が入っており、みな思い思いの応援したい選手の商品を買い、気合い十分で試合観戦に臨む。

ヤンキースブランドはレディースやキッズのライン、サイズも充実している。さらに、最近ではウォルト・ディズニーやスター・ウォーズシリーズとコラボレーション商品が登場した。売れ筋だそう。

フランキーさんが推すのは田中将大の新しいキャップ。背番号が正面、ロゴマークがサイドにあるのがシャレていて、ファッションアイテムとしても十分映えそうだ。

「球場に来たら、小さなものでもいいので、何か買って帰るといい思い出になります」

お宝の博物館
「完全な瞬間」栄光に触れる

球場のメインフロア、ゲート6のエリアは、入場無料のヤンキース博物館がある。1世紀以上の栄光の歴史が本物のWSトロフィーや有名選手の愛用品と共に丁寧に展示されている。

圧巻は球団で活躍した選手、監督、コーチ、解説者のサインボール870個を一堂に飾る通称「ボール・ウォール」。ウォールが織り成す緩やかな弧は、1956年にドン・ラーセン投手が達成したWS史上初で唯一の完全試合の最後の球跡を再現したもの。壁の両サイドには投げるラーセンと受けるヨギ・ベラ捕手の実物大ブロンズ像が立つ。

© Trend Pot NY,LLC