立民県連が政治塾開講へ 党勢拡大今夏にも

 立憲民主党県連が国政・地方選挙の候補者養成を視野に入れた政治塾を今夏にも開講することが3日、分かった。立民は4月の統一地方選で躍進を果たしたが、党勢拡大に向けた人材確保が課題。夏の参院選や同日選もささやかれる次期衆院選では「自民1強」打破を目指しており、今後の政治決戦に備えた候補者発掘につなげたい考えだ。

 関係者によると、政治塾の名称は「立憲神奈川パートナーズアカデミー(仮称)」。現代政治や地方行政などをテーマに扱い、各分野の第一人者を講師に招く。6月ごろに募集を開始し、夏の参院選後のスタートを想定しており、大型連休明けに準備を本格化させる予定だ。広く参加者を募るが、女性や若者といった既存の政党が十分にアプローチできていなかった層の参加を期待している。

 立民は結党以来初めて臨んだ統一選で、県議選と県内3政令市議選すべてで議席増を果たすなど躍進したが、「風」に左右されない基盤強化が急務になっている。

 今回の統一選では候補予定者に過去の「ヘイトスピーチ」が発覚して公認を急きょ取り消したり、地域によっては候補者を擁立できなかったりするなど、候補者選定に課題を残した部分があった。政治塾を通じて政治に関心のある人を掘り起こし、候補者としての適性も見極める。

 このほか、統一選で初当選を果たした新人議員に政治の基礎的な知識を伝える場としても想定している。

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